ニュース

世界初・キャリブレーションセンサー内蔵のHDR対応4Kモニター「ColorEdge PROMINENCE CG3146」

EIZOは、キャリブレーションセンサーを内蔵した31.1型・DCI 4K解像度のHDRリファレンスモニター「ColorEdge PROMINENCE CG3146」を、2020年5月に発売する。価格はオープンで、オンラインショップ EIZOダイレクトの販売価格は3,278,000円 (税込)。ワンタッチで着脱できるマグネット式遮光フードを付属する。

<2020.5.28> 発売日が2020年6月25日に決定した。

ColorEdge PROMINENCE CG3146

プロの映像制作をサポート

「ColorEdge PROMINENCE CG3146」は、「ColorEdge PROMINENCE CG3145-BS」(2019年5月発売) の後継機種。映像制作で最終色調整 (カラーグレーディング) に使用するHDR対応のリファレンスモニターとしては世界で初めて、キャリブレーションセンサーを内蔵する。高速伝送フォーマットであるSDI信号の12G/6G/3G-SDI入出力に対応したことで、SDI出力端子を備えた撮影カメラと直接接続することができる。

また、SDI/HDMI信号入力時に、コンテンツのカラー情報に連動してモニターのカラー設定を自動で切り替えるSync Signal機能を搭載する。調整ダイヤルを前面に装備し、画面の輝度・黒レベル・ガンマ (EOTF) などの設定値をスムーズかつ正確に調整することができる。忠実なHDR画質を追求した表示性能の改善や、映像制作者の使いやすさに配慮した機能の拡充が図られているモニターだ。

ColorEdge PROMINENCE CG3146

従来機種から引き継がれた主な性能

■高輝度・高コントラスト・広色域

1000cd/m2の高輝度、100万:1の高コントラストでHDR映像を正確に表示する。Hybrid Log Gamma方式とPQ方式、両方のHDR方式に対応し、デジタルシネマ規格DCI-P3、BT.2020を忠実に再現する広色域となっている。

ColorEdge PROMINENCE CG3146

■ハードウェア・キャリブレーション対応

正確な色表示には3D-LUTが活用されており、10-bit表示に対応する。ハードウェア・キャリブレーションを行う専用ソフト「ColorNavigator 7」に対応し、輝度・色温度・ガンマ (EOTF)・色域などの表示調整、任意のカメラLogの設定などを行うことができる。「ColorNavigator 7」の最新版は、EIZOのWEBサイトから無償でダウンロードが可能だ。

■インターフェイス

HDMI、DisplayPort端子を1系統ずつ搭載し、ビデオフォーマットにも対応する。DisplayPort入力は10-bit/50/60pで4:4:4まで、HDMI入力は12-bit/50/60pで4:2:2までサポート。

■映像制作向けの機能

ズーム機能や色域外警告機能、輝度警告機能など映像制作専用機能を搭載。AIを活用したアルゴリズムを採用することで常に安定した表示を実現する。独自のユニフォミティ補正回路を備え、画面のすみずみまで均一に表示するほか、ほかのColorEdgeシリーズと同様に工場での個別調整が行われている。また、5年間保証に加えて、購入から6か月の無輝点保証が用意されている。

 

従来機種から進化したポイント

■キャリブレーションセンサーを内蔵

EIZO独自のキャリブレーションセンサーをモニター筐体上部に内蔵し、1000cd/m2の高輝度表示を正確に測定することができる。「ColorNavigator 7」を使用することで、目的に沿った表示に画面を調整することができ、定期的な再調整を自動で実施する。これにより、経年変化による輝度や色度のズレを補正し、常に正しい表示を保ち続けることが可能となっている。

ColorEdge PROMINENCE CG3146

■カメラと直接つながる

12G-SDIまで対応の入力/出力端子を1系統、3G-SDIまで対応の入力/出力端子を3系統の計4系統のSDI端子を搭載する。12G-SDI入出力では、SDI出力端子を備えたカメラと直接接続が可能。また、既存の4K機器との接続には、4系統すべてを使ってQuad Link 3G-SDI接続も可能だ。

ColorEdge PROMINENCE CG3146

■カラー設定が自動で切替わる

SDI信号のビデオペイロードIDやHDMI信号のメタデータに連動して、モニターのカラー設定が自動で切替わるSync Signal機能を搭載する。切り替え忘れや設定ミスが抑えられ、SDR/HDRなど複数のプロジェクトを同時進行する場合も、正しい色表示のもとで作業することができる。

■前面に調整ダイヤル

モニター前面に調整ダイヤルを装備。従来のボタン式に比べて、すばやく正確に設定値を微調整でき、スムーズな操作感を実現する。また、輝度・黒レベル・ガンマ (EOTF)・システムガンマの見え方を一時的に変更してプレビューできる「Quick Check」機能に対応。実際の表示と照らし合わせながら作業することができる。

■3分で表示が安定

補正機能の改善により、電源を入れてからわずか3分で輝度・色度・階調特性が安定する。

■3種類のエリアマーカーを同時に表示

放送される表示エリアを示すセーフエリアマーカー、任意の比率を設定できるアスペクトマーカー機能が改良され、表示エリアの外枠やワイプの小枠など、最大3種類のマーカーを同時に表示することができる。

 

ColorEdge PROMINENCE CG3146 主な仕様

サイズ 78.9cm (31.1) 型
推奨解像度 4096×2160 (アスペクト比17:9)
表示領域 698.0×368.1mm
輝度 (標準値) 1000cd/m2
コントラスト比 (標準値) 1,000,000:1
色域 (標準値) DCI-P3カバー率99%
入力端子 BNC (12G / 6G / 3G / HD-SDI)、BNC (3G / HD-SDI) ×3、DisplayPort (HDCP 1.3)、HDMI (Deep Color、HDCP 2.2 / 1.4)
出力端子 BNC (12G / 6G / 3G / HD-SDI、スルー出力 [アクティブ])、BNC (3G / HD-SDI、スルー出力 [アクティブ]) ×3
USBアップストリーム USB 3.1 Gen 1 Type-B
USBダウンストリーム USB 3.1 Gen 1 Type-A ×3 (Battery Charging 最大10.5 W給電 ×1)
サイズ (幅×高さ×奥行き) 757×488×208mm (横表示時)
質量 約26.5kg
付属品 映像信号ケーブル (DisplayPort 2m、HDMI 2m)、2芯アダプタ付電源コード2m、USBケーブル2m、調整データシート、ScreenCleaner、遮光フード、HDMI抜け防止クランプ ほか

 

 

〈文〉柴田 誠