ベンキュージャパンは、AQCOLORシリーズの新製品として、ハードウェアキャリブレーション対応のプロ向け32型4Kカラーマネジメント液晶モニター「SW321C」を2020年6月上旬に発売する。価格はオープンで、市場想定価格は税込25万円前後。取り外し可能な遮光フードを標準装備する。
<2020.5.27> 発売日が2020年6月5日に決定。
■正確な色再現
「SW321C」は最新のIPSパネルを採用し、反射を最小限まで抑えた AQCOLORシリーズ史上最高画質モデル。スムーズなグラデーション表示を可能にする10bitパネルと3D 16bit LUT (ルックアップテーブル) の採用により、RGBのカラーブレンド精度が向上。4K UHD (3840×2160) の高解像度によりグラフィック、動画、写真などを細部まで美しく、オリジナルのイメージが持つ色彩を忠実に再現する。
■Adobe RGB 99%カバー
Adobe RGBを99%、Display P3/DCI-P3を95%、sRGB/Rec.709を100%カバーし、複数の色空間のカラー標準に対応することで、写真編集や映像編集などに必要な色を正確に表現。信頼できる色による作業環境を実現する。
■HDR対応
24Hz出力に対応するグラフィックカードと組み合わせることで、正確なフルHDの1080/24P再生も可能で、広いダイナミックレンジ、高輝度・高色域再現が特長になる新しい映像表示規格HDR10/HLGにも対応する。ムラ補正技術により、輝度と色の均一表示が可能となっており、写真や動画編集など、さまざまな用途に対応するプロのハイレベルな要求に応える仕様となっている。
■便利なOSDコントローラーを標準装備
60Wまで給電可能なUSB Type-C接続に対応するほか、高さ調整やピボット、SDカードスロットを標準装備する。さらにAdobe RGB / sRGB / Rec.709 / DCI-P3 / Display P3 / モノクロなど多彩な画像モードを搭載し、クリエイターが使いやすいデザイン設計となっている。モノクロモードは3種類がプリセットされている。異なる色空間の映像を左右に並べて同時に表示できるGamutDuo (ガンマデュオ) 機能、進化したOSDコントローラー「ホットキーパックG2」などにより、作業効率の向上を図ることができる。
■ハードウェアキャリブレーション対応
ハードウェアキャリブレーションによって、表示画像とオリジナルコンテンツを最大限忠実に再現。X-Rite (エックスライト) 社とベンキューが共同開発した無償のキャリブレーションソフトウェア「Palette Master Element (パレットマスターエレメント)」により、色の設定をカスタマイズし、ディスプレイの色を最適な状態に維持することが可能となっている。対応キャリブレーターはX-Rite i1 Display Pro / i1 Pro / i1 Pro 2 / i1 Studio、Datacolor Spyder 4 / Spyder 5など。
■出荷時に個別キャリブレーションを実施
「SW321C」は、正確な色精度を維持するために、工場出荷時に1台ずつキャリブレーションが施され、すべての基準を満たした製品のみが出荷される。製造段階では、液晶モニターの表示エリアを数百の区域に分け、色と明るさの両方を細部まで微調整し、均一なユニフォミティを実現。ガンマ補正、色温度調整、色域補正、ユニフォミティ補正が行われている。さらに業界基準の発色試験に合格していることを保証する工場キャリブレーションレポートが同梱される。
BenQ SW321C 主な仕様
サイズ 32インチ ワイド
パネル/バックライト IPS/LED
解像度 3840×2160 (4K UHD)
表示サイズ 708.48×398.52mm
表示色 約10億7000万色
アスペクト比 16:9
コントラスト比 1000:1 (DCR 2000万:1)
輝度 250cd/m2
視野角 上下左右 178°
ティルト角度 上 −5、下 20°
スウィーベル 左右 45°
ピボット 90°
高さ調整 150mm
入出力端子 HDMI 2.0×2、Display Port 1.4、USB Type-C (60W給電)、USB3.1×3 (ダウンストリーム×2、アップストリーム×1)、SDカードスロット
付属品 miniDP to DP / HDMI / USB ケーブル 各約1.8m、USB Type-C ケーブル 約1m、遮光フード (横・縦)、専用ロールクリーナー、ホットキーパック G2 ほか
本体サイズ W747.2×H502.25~652.25×D223.61mm
本体重量 11.8Kg
保証期間 3年保証
〈文〉柴田 誠