一昔前までは、ハードディスクでデータを管理して、パソコンでセレクト、画像調整、整理をするのが当たり前だった。しかしこれからはクラウドサービスを活用することで、もっと簡単に、いつどこででも画像の閲覧・管理、調整やその後の整理が行えるのだ!!
汎用性など課題はあるがうまく活用すれば超快適
クラウドストレージはインターネット上のファイル保管サービスで、PCをはじめ、スマートフォンなどのモバイル端末からも利用できる。
内蔵ストレージ(ハードディスクやSSDなどの記憶媒体のこと)代わりに活用できるほか、家族や知人と写真を共有することでメールでの送受信制限を超える大きなサイズのデータをやり取りできるのが強みだ。
データをやり取りする場合には同じサービスのユーザー同士である必要があるが、PCのフォルダーに放り込むだけで共有相手にデータが届けられるのでラクチンかつ便利。決まった相手と頻繁に画像を送ったり受け取ったりするなら使わない手はない。
一方、「Googleフォト」や「Amazonプライムフォト」など写真に特化したクラウドサービスもある。前者は自動的にリサイズされてしまうが容量無制限で無料で利用できる(画質劣化なしでは15GBまで無料)。検索機能が強力で、アップロードした画像を被写体や撮影場所などで自動的に分析。素早く探し出せるのが強みだ。後者は有料サービスであるAmazonプライムの機能のひとつ。カメラメーカーのRAW画像も容量無制限でアップロードできるのは見逃せない。
また、Photoshopなどの画像処理ソフトで有名なAdobeが展開するクリエイティブクラウドは画像管理・現像ソフトのLightroomを使ってクラウドに保存した画像をモバイル端末でもPCでもシームレスで作業できて便利だ。
クラウドストレージならどこからでも写真へアクセス可能
クラウドストレージはインターネット上のいろいろなファイルを保存しておける書類置き場。その特徴は、ネットに接続できる機器があればどこからでもデータにアクセスできること。
クラウドを介して写真を渡す
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クラウド上のファイルやフォルダーをほかのユーザーと「共有」することで、ファイルの受け渡しや共同で編集・加工したりできる。
写真系のクラウドサービスならもっと便利
カメラメーカーのRAWにも対応
有料のものが多いが、カメラメーカーのRAW 画像の保存や閲覧が可能なサービスもある。ただし、対応するファイル形式が限られるので要注意だ。
SNSへの投稿やプリントサービスへの連携が可能
ネットプリントやフォトブック、SNSへの投稿といった連携機能を備えているものもあり、簡単な手順で写真を活用できて便利だ。
キーワードによる検索、分類、タグ付けが簡単にできる
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アップロードした画像を自動的に分析。自分でキーワードを付けなくても、被写体や撮影場所などで分類したり検索したりできる。
重複している画像を自動で排除
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PCのいろんなフォルダーからアップロードされる画像ファイルを検索し、重複しているものを自動的に検出し、排除してくれるので手間が省け、むだに容量を消費する心配もない。
画像の分類や関連付けはクラウド任せが便利
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AIのサポートがあるクラウドサービスなら被写体や撮影シーン、色味などのキーワードを入力すると、それに合致する画像を絞り込み表示してくれる。今までのように事細かにキーワードやタグを手動で入力しなくても、自動で関連付けをしてくれるのは便利だ。
写真ファンにピッタリのAdobe Lightroom
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同期
モバイル用のLightroomアプリは無料で使えるが、Photoshopも使えるAdobe Creative Cloudのフォトプラン(有料)なら、クラウド経由で自宅のPC 上のLightroomと同期が可能。調整したパラメーターやレーティングなどの情報も自動的に反映される。
Adobe Creative Cloudで各社のRAWデータも共有
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ワタシが使っているのはPhotoshopとLightroom Classic、Lightroomが利用できるフォトプランで、これに20GBのクラウドストレージが含まれる。デスクトップ版のLightroomClassicにコレクションを作成してLightroomと同期させれば、PC上やモバイル端末上のLightroomで閲覧、調整、出力、管理などが可能。また、Adobe Creative Cloudのクラウドストレージにアルバムを作成し画像データをアップロードすると、Lightroom ClassicやLightroomでの画像閲覧・調整などができ便利だ。
デメリットも理解したうえで上手に使いたい
- リサイズ、圧縮されることがある。
- 情報流出やプライバシー保護がされてない可能性も。
- サービスが終了、縮小することがある。
- RAWデータとの互換性が十分とは言えない。
- 大きな容量を利用するには莫大なコストが必要になる。
アップロードした画像の分析データを使ってさらに分類の精度を高めたりすることもあり、完璧なプライバシー保護は難しい。また、突然サービスが終了したり縮小される場合もあるのでバックアップもしっかりとやっておく必要がある。また、ファイルを置けるだけなので、カメラメーカーのRAW画像はデバイスによっては見られない可能性がある。