ジッツオが年内にグローバルで発売を予定している最上位ボール雲台のブラックモデルが、日本国内100台限定で6月上旬に先行発売される。ヘビーデューティーなボール雲台の使い心地をいち早く試してみた。
ジッツオ センターボール雲台4型QD(日本限定モデル)
2020年11月2日発売予定
参考価格 70,500円SPEC
[素材] アルミニウム [高さ] 12.5cm [自重] 0.9kg [耐荷重] 30kg [サイドティルト] +90°・-39° [パン] 360° [ティルト] ±39° [プレートロック方式] スクリューノブ [付属プレート] GS5370DR(アルカスイス互換)
フルード機能によるパンと固定力の高さがピカイチ
まず手にとってみて感じたのは、とてつもない重厚感と堅牢さ。最上位モデルと称するだけあって、ネジを軽く締めただけで、まったく動かなくなるほどの固定力を感じることができた。さすが耐荷重30kgの感触だ。
もちろん堅牢性や安定感は素晴らしいが、この雲台の特筆すべきポイントは、パンの滑らかさと回転の重さを調整するフルード機能だろう。フルード機能を活用しない状態であっても、この滑らかさは静止画メインの雲台の中でも群を抜いている。そしてフルード機能を活用することでよりスムーズなパンが可能となる。
ただ、固定力は素晴らしいもののボールそのものの動きはやや滑らかさに欠ける印象なので、基本は静止画メインで、機材を減らしつつ動画も撮影したいユーザー向けにはピッタリのモデルと言えるだろう。
重量級のLUMIX S1Rを余裕で支える
フルサイズ機の中でも重量級のLUMIX S1R+70-200mm F2.8のセットでも余裕の安定感で撮影することができた。静止画も動画も素晴らしいS1Rにはピッタリの雲台といえる。
自由雲台とは思えないパンの動きに感動
このタイプの自由雲台としては、考えられないほどの滑らかなパンの動きに感動すら覚える。重さを調整するフルード機能を併用すれば、動画撮影をはじめ、さまざまなシーンで活用できる。
フルサイズ一眼をがっちり支える固定力
ボールの固定力はさすがに最上位機種だけあって、少しネジを締めるだけでフルサイズ一眼が載っている程度ではまったく動かなくなる。超望遠レンズであっても安心して撮影に臨める。
フリクション機能の信頼性が少し気になる
ボールの重さを調整できるフリクション機能を搭載しているが、個体差なのだろうか、この価格帯の製品にしてはやや滑らかさに欠けると感じた。固定時や動画撮影時に少し引っかかりがあった。
カメラ搭載の水準器を活用しよう
最近のデジタルカメラは水準器を搭載しているので、撮影していても気にならなかったが、雲台部分の水準器は大型の機材を載せると見づらくなり活用は難しい。