Adobe (アドビ) は、モバイルカメラアプリ「Adobe Photoshop Camera (フォトショップ カメラ)」を2020年6月10日にリリースした。Adobeの人工知能である「Adobe Sensei (センセイ)」がシチュエーションを瞬時に認識し、美しい画像になるようにシーンに合わせて画像を自動補正してくれる。また、オリジナリティあふれるレンズと多彩なエフェクトを搭載しており、エフェクト効果を加えてインスタ映えのする画像に仕上げることができる。
「Adobe Photoshop Camera」は、2019年11月にアメリカ・ロサンゼルスで開催されたクリエイターの祭典「Adobe MAX 2019」で発表され、2020年の正式リリースが告知されていた無料のモバイルカメラアプリ。コンパクトカメラを凌駕する機能と性能を備えるようになった、最近のスマートフォンのカメラ機能を使って自動的に写真のクオリティを高め、独創的で高品質な画像を楽しく簡単に作成して、シェアすることのできるアプリだ。
■AIが被写体を認識して画像を自動補正
「Adobe Photoshop Camera」は、セルフィー (自撮り) を基本にしており、アプリを起動するとインカメラの画像が表示される。カメラを向けた被写体をAIが認識するため、そのままシャッターを切るだけで、きれいな画像を撮影することができる。撮影した画像は、PsCスタジオフォルダに保存される。
■レンズとエフェクトで画像を加工
「Adobe Photoshop Camera」には、ビリー・アイリッシュをはじめとする著名なアーティストやインフルエンサーが選定した、さまざまな効果のレンズとエフェクトのライブラリを搭載する。「人物」「ポップアート」「アートフル」「食品」「風景」「空想」など、デフォルトで9種類のレンズは、画面左下のアイコンをクリックするだけで画面下に表示される。
それぞれのレンズの中には数種類のエフェクトが用意されており、画像を横にフリックして、効果を確認しながら選ぶことができるようになっている。
左上の地球マークをクリックすると、レンズライブラリが表示され、レンズの追加や削除が可能となっている。エフェクトは、それぞれのレンズ内のギャラリーで確認することができる。
また、右下のサムネイル画像をクリックすると、スマートフォンに保存された画像が表示され、過去に撮った画像にエフェクトを加えることもできる。画像はPsCスタジオフォルダとカメラロールの画像に分かれて表示される。
■さらに細かい設定の調整や加工も可能
画像を選んだ状態では、補正なし、パラメーターによる調整、モバイルアプリ「Photoshop Express」の選択が可能。右上に表示されているアイコンをクリックして、露光量や彩度のパラメーターで微調整ができる。また、モバイルアプリ「Photoshop Express」を選択すると、簡易フィルターを適用したり、調整や補正オプションを選択して、本格的に画像を修正することも可能だ。
加工した画像のアスペクト比を変更したり、InstagramなどのSNSでシェアすることも可能となっている。操作は、画像を選んで画像下のアイコンをクリックしていくだけだ。
〈文〉柴田 誠