フィルターメーカー H&Yでは、可変式のステップリング「REVORING (リボルビング)」と可変式のND・CPLフィルター「REVORING VND+CPL」のプロジェクトをクラウドファンディングサイト Kickstarterで実施中だ。H&Yは2006年に香港で設立されたフィルターブランド。
期間は2020年8月8日まで。支援は180香港ドル (約2,484円) からで、もっとも小さいサイズの「REVORING (37〜49mm)」を受け取れる。また、リワード (返礼) なしの支援も100香港ドルで選択することができる。リワードの受け取りは2020年11月の予定となっている。「REVORING」の詳細は、H&YのKickstarterキャンペーン特設サイトで確認することができる。
なお、日本での発売時期や価格、販売方法などは現時点では明らかになっていない。
■可変式ステップリング「REVORING」
可変式ステップリング「REVORING」は、1つのフィルターをさまざまな口径のレンズへ取り付け可能にする、可変ブレード技術を採用したフィルターアダプター。複数のレンズに1つのフィルターで対応できるため、何枚ものフィルターやステップリングを持つ必要がなく、軽量で効率的な装備を可能にする。
「REVORING」は、約1/4回転ひねるだけで確実にレンズに固定でき、簡単に着脱が可能だ。また、エッジ部分からの光もれを徹底的に防ぐ設計となっており、16mmの超広角レンズでもケラレが発生しないなど、レンズの光学性能を妨げないものとなっている。37〜49mm、46〜62mm、67〜82mmの3サイズをラインナップする。
■可変式のND・CPLフィルター「REVORING VND+CPL」
「REVORING VND+CPL」フィルターは、防汚・防水に加え、傷を防ぐナノコーティングを施したガラスを使用する可変式のND (減光)・CPL (円偏光) 一体型フィルター。はがれる心配のない高強度のコーティングで、水滴が付いてもレンズクロスで簡単に拭き取ることができる。
同時に反射防止コーティングも施されており、前面と背面からのすべてのフレアと反射を極限まで排除した。コーティングはそれぞれ9層ずつ塗布されており、不要な反射を除去するとともに、より多くの可視光がガラスを通過し、レンズ本来の描写力を損ねないものとなっている。光の透過率は最大97%だ。
「REVORING VND+CPL」のND濃度はND3〜1000で、1.5〜10段分の絞りに相当する。リングには、10ストップ (ND1000相当) を超えるのを防ぐために、「MAX」部分にストッパーが設けられている。また、CPLリングとNDリングの両方にそれぞれガイドピンを装備し、指先の操作だけで濃度調整が可能となっている。フィルター枠には、焦点距離ガイドとなるNDの濃度指標が刻まれている。
プレッジレベル (支援額に応じた返礼)
リングサイズが3タイプあるため、最初の支援金額に香港ドルを追加してプロジェクトを支援し、金額に応じた特典を受け取ることができるようになっている。つまり、少ない金額で支援して「REVORING」「REVORING VND+CPL」を単品で手にすることができる。
なお、送料は支援者の負担となっており、今のところ日本への送料は10USドル (フルセットは15USドル)。1点追加すると1USドルが追加される。
ストレッチゴール
ストレッチゴールとは、目標金額を超えて支援金が集まった場合のさらなる目標額のこと。「REVORING」のプロジェクトは、すでに3,800万円相当以上の支援を集めて目標金額に達成しているため、製品の量産が確定している (7月16日現在)。
支援金が20万USドル (2,200万円相当) を超えたので、全員に無料のクリーニングクロスがプレゼントされる。また、30万USドル (3,300万円相当) も超えているので、77mmのフィルターが付けられる52〜72mmの「REVORING」の生産が決定している。
今後、50万USドル (5,500万円相当) を越えると、95mmのフィルターが付けられる82〜95mmの「REVORING」、USD750K (8,250万円相当) を越えれば82〜95mmの「REVORING VND+CPL」の生産がそれぞれ決定する。
■Kickstarter プロジェクトページ
http://hyjapan-e.fnd.to/hyfilters
■H&Y Kickstarterキャンペーン特設サイト
https://hy-filters-japan.storeinfo.jp
〈文〉柴田 誠