藤井春日さんの写真集『迷子の森』が発売された。
本書の舞台は長野県の八ヶ岳。麓の富士見町に住む少女との出会いをきっかけに、少女や豊かな自然を5年にわたって撮影した作品をまとめたものだ。
白昼夢のような色彩の森の中をさまよいながら、少女や動物たちと出会う物語はどこか儚く、懐かしさを感じさせる。自然の中にあるリアルとフィクションが交差する独特の世界観が魅力の写真集だ。
藤井春日写真集『迷子の森』
216×205mm・110ページ
本体 2,000円(税別)
2020年9月1日発売
草枕社
〈文〉鬼沢幸江