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【2020ベストバイ】約8千円のスマホサイズ多機能LEDライトが当たり! 気付けばカメラバッグに常備状態 ─ 増田賢一さん

1年で世界のありようがガラッと変わってしまった2020年。あっという間に1年が終わってしまったという方も多いのでは? ほんの少しでも楽しんで明るい2021年を迎えていただきたく、プロの写真家やカメラライターに「2020年に買ってよかったモノ」を一斉調査しました! さあ、何が出てくるかな?

増田賢一さんの2020年ベストバイ「Pixel G1S RGB LED ビデオライト」

Pixel G1S RGB LED ビデオライト
カメラに取り付けたところ。付属品は専用ポーチと自由雲台とアクセサリーシュー用アダプターと充電コード。カメラにストレートに付けたい場合はアダプターのみで使用。その間に自由雲台をかませれば上下左右いろいろな方向にライトを向けることができる。

これは当たり! デザインと機能で選んだ約8千円のLEDライト

以前はLEDライトといえば、「色が悪いか性能が高いモノは高価」という印象だったが、ここ2年くらいでその印象は激変。手ごろな製品でも基本性能である「演色性」が格段によくなってきている。もちろんLEDの大きなメリットでもある、コンパクトながら輝度がそこそこ高く、さらに長時間使えて、蛍光灯や電球などのほかの光源ではできないような自由度の高い調整が可能な製品が多い。ただ、巷ではいまだに演色性の高くない古い製品も販売されているので、購入時には気を付けてほしい。

そんなLEDだが、今年の初秋ごろに購入したのが「Pixel G1S RGB LED ビデオライト」だ。Amazonで8,000円ほど。スマートなデザインと機能の高さから購入してみたが、これは当たり! であった。

スマホほどの大きさで厚みのみを2倍にしたようなサイズだが、光量調節はもちろんのこと、色温度調整 (2500K〜8500K)、さらに色相を360°調整可能と機能が多彩。さらに点滅プログラムなども組み込まれ、ビデオ撮影時のエフェクトにも活用できる。そして何よりも気になる演色性はRa値が97。スペクトロメーターを使っての実測でも、2500K・8500KでRa98、5500Kで若干下がるがRa93と、実用上十分な値となっている。

キモとなるLED発光部には「RGB」「W (ホワイト)」「WW (ウォームホワイト)」の3種類が並ぶ。内訳は、RGBカラーLED70灯、白色LED40灯、暖色LED40灯。通常はW+WW、カラー光時はRGBカラーLEDが発光する。

Pixel G1S RGB LED ビデオライト
ホワイトで発光 (W+WW使用)
 
Pixel G1S RGB LED ビデオライト
カラーで発光 (RGB使用)

多機能でもスマートな操作系に感心

これだけ機能が付いていると、操作系も複雑になりそうだが、2つのダイヤルと3つのボタンで直感的にわかりやすい操作系になっている。本体のデザインと合わせ非常にスマートにまとめられ、感心した部分だ。またメインスイッチはスライド式の物理スイッチになっていて、収納時に誤って点灯してしまうことがないよう出っ張らず、しかしながら操作しやすく処理されている。

電源は内蔵リチウムイオンバッテリー (3200mAh) で、USB-Cによる充電、点灯ができるのもGOOD。充電器は付属しないがカメラやスマホのものと共有できる。色温度や色相調整の表示と合わせて、充電状態なども裏面の小さなLEDモニターでしっかり確認できるようになっている。

Pixel G1S RGB LED ビデオライト
サイドに2つのダイヤルと3つのボタンがあり、状態は小さな液晶に表示される。上ダイヤル中央のボタンは光量、中間のボタンはモード、下のダイヤルとその中央ボタンからは色温度、色相、点滅モードなどが変えられる。光量調節は100ステップ。明るさは実測で最大EV6.4 (ISO100・m)。

その場のノリで使えるスタンドが便利

一番簡単な使い方は、スタンド部分を広げてそのまま置いて使う方法。そのスタンド部分には三脚穴が複数切ってあるので、付属の自由雲台に取り付けたり、ライトスタンドや三脚に取り付けて使うこともできる。スタンド部には、アクセサリーシュー状のエッジも切ってある。自分はその場のノリでいきなり思い付きで使うことも多く、サクッと置いて使ってしまうケースがほとんどだ。

Pixel G1S RGB LED ビデオライト
スタンド部を広げた状態。スタンド部は360°回転し、ネジが3か所切ってある。先端はアクセサリーシューと同じピッチで溝がある。楕円状の穴は折り畳んだときにUSB-Cコネクターと重なる部分。本体部分のサイズは約133×70×16mm。重さは274g。

とにかくゴテゴテしたデザインではなくスッキリした板状なので、カメラバッグでの収納場所もとらず気軽に持ち歩けるのは本当に便利で、カメラバッグ内に常備状態。撮影だけじゃなく、夕方や夜間撮影時に手元を照らしたりと、何かと出番が忙しいアイテムとなっている。

 

 

〈文・写真〉増田賢一