シグマは、標準ズームレンズ「SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary」を2021年3月12日に発売する。マウントはLマウントとソニーEマウントの2種類で、希望小売価格は110,000円 (税込)。花形フード「LH706-01」が付属する。
■光学性能
光学系は、「SIGMA 24-70mm F2.8 DG DN | Art」をベースに設計。広角側を28mmからの設計にすることで、描写力を最優先とするArtラインの高い光学性能をそのままに、クラス最小・最軽量を実現した。
レンズ構成は12群16枚で、FLD2枚、SLD2枚、非球面レンズ3枚を採用する。絞り羽根は、9枚羽根の円形絞り。レンズ枚数は減らしつつも、最新の光学設計技術をベースに特殊硝材をふんだんに採用し、カメラ側の機能では補正できない収差を徹底的に補正。画面中心から周辺まで、均一でキレのある描写を楽しむことができるレンズとなっている。
また、ゴーストに配慮した設計に加え、スーパーマルチレイヤーコートとナノポーラスコーティングを採用して、優れた逆光性能を実現する。レンズ前面には撥水防汚コートも採用している。
ステッピングモーターを搭載し、高速AFに対応するほか、「レンズ光学補正」機能、DMF、AF+MFにも対応する。
■軽量・コンパクトな大口径ズームを実現
「24-70mm F2.8 DG DN | Art」の広角側ズーム域を28mmに狭めることでレンズボディの大幅な小型化を実現した。
レンズ単体の重量は470gで、「SIGMA fp」に装着したときの全体重量は約890g。ベストバランスを追求するContemporaryラインの設計思想により、クラス最小最軽量のレンズボディとなっている。
フォーカスレンズを1枚で構成することによりフォーカスユニットも小型化した。なお「24-70mm F2.8 DG DN | Art」に搭載されている防塵防滴機能、AFLボタン、ズームロックスイッチは、コンパクトさを追求して省略されている。
■ビルドクオリティ
携行性を重視したレンズボディは、軽量なプラスチック製パーツを中心に構成されているものの、素材にはアルミニウムに近い熱収縮率を持つポリカーボネート「TSC (Thermally Stable Composite)」を適所に採用する。金属パーツとの熱収縮による誤差を少なくし、温度変化の大きな環境であっても安定した性能を確保した。さらに、部品の精度を高めたうえで適切にグリスで調整することで、しっとりとした上質な操作感を実現。部品精度だけでなく外観上の美しさも追求し、プロダクトとして高いビルドクオリティを実現したレンズとなっている。
SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN | Contemporary 主な仕様
エディションナンバー C021
マウント Lマウント、ソニーEマウント
焦点距離 28〜70mm
開放絞り F2.8
最小絞り F22
レンズ構成 12群16枚 (FLD2枚、SLD2枚、非球面レンズ3枚)
画角 75.4°〜34.3°
絞り羽根枚数 9枚 (円形絞り)
最短撮影距離 19cm (W) / 38cm (T)
最大撮影倍率 1:3.3 (W) / 1:4.6 (T)
フィルター径 φ67mm
サイズ (最大径×長さ) Lマウント φ72.2×101.5mm、Eマウント φ72.2×103.5mm
質量 Lマウント 470g、Eマウント 470g
付属品 フード LH706-01
〈文〉柴田 誠