新宿御苑にほど近い場所に2020年春オープンした「諏訪写真機」へ行ってきた。開業から1年に満たない新しい店だが、店主の写真機に対する熱意と、その熱意に賛同するお客さんがいる、アットホームな中古カメラ店である。
老舗カメラ店に長年勤めた店主の夢が実現
店主の浅野さんは、2019年末まで東京・中野の中古カメラ店「フジヤカメラ」に勤務。そして定年退職を機に、新宿に自分の店を持ちたいという長年の夢をかなえることになった。開業は2020年5月1日。東京を含めた大都市では、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が出されていた時期である。
「大変な時期でしたが、ツイッターや口コミでPRしていく過程で、多くの方から応援メッセージをいただきました。また、買取り用の品物も多く送っていただきました。そういった支援が本当に嬉しかったです」
ゆったりと買い物できる店内
向かい合う壁面に設置された大きめのショーケースに、カテゴリーやメーカー別に商品が並べられている。シンプルでゆとりのある店内レイアウトで、快適にじっくりと品定めができる。
買取り大歓迎! 何でも査定します
店内で扱われている品物は、すべてお客さんからの買取りで仕入れている。その品揃えについて聞いてみた。
「ニコンの仕入れや売上が多く、FMやFE系一眼レフが人気。他社だとミノルタX‒700なども売れ筋です」
オールド機器はニコンが充実
ニコンのMF一眼レフは人気があり、それに伴ってAi MFレンズの注目度も高い。こちらは標準系の単焦点レンズ群など。
デジカメはキヤノンやニコンの一眼レフが中心
キヤノンとニコンのデジタル一眼レフが多く、「1~2世代前のモデルが売れる」とのこと。この日は、「キヤノン EOS 5D Mark III」(ABランク・10万円) などがあった。
中判フィルムカメラも人気
中判フィルムカメラも根強い人気がある。この日に目立ったのは、6×9判の広角モデル「富士フイルム GSW690」シリーズなど。複数台陳列されており、価格は6万円台から。
誰でも気軽に立ち寄れる店にしたい
客層としては、写真学校の学生から年配層までと幅広い。他店と同様に、若い女性のお客さんも多いとのこと。
「写真学生の方などは、ヒマつぶし感覚でよく来店されます。それもうれしいです。このように、多くの方が気軽に立ち寄れる店にしたいですね」
そんな話をするときの浅野さんの優しい表情が印象的だった。
店長のおすすめはコレ!
オリンパス OM-D E-M1 Mark II、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
後継機「OM-D E-M1 Mark III」も登場しているが、121点オールクロスAFや、AF/AE追従最高約18コマ/秒の高速連写など、高い基本性能は変わらない。「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」は唯一無二のプロフェッショナル高倍率ズーム。その便利さや優れた描写性能に感心する。価格は7万円+11万円也。
見つけた! 吉森カメラマンの気になる商品
オリンパス OM-1N、ZUIKO AUTO-W 21mm F3.5
小型軽量MF一眼レフの名機「OM-1」。その最終モデルが「OM-1N」である。完成度の高いデザインと機能はそのままに、専用スピードライト用のLED表示機能が加えられた。「ZUIKO AUTO-W 21mm F3.5」は、そんなOMボディにマッチする小型軽量設計の超広角レンズ。11,000円+4万円也。
諏訪写真機 店舗情報
住所 東京都新宿区新宿1-2-11 日東ビル2F
営業時間 11:00~19:00
定休日 不定休 (毎月の休業日はWEBサイトで告知)
TEL 03-6380-5206
交通 東京メトロ丸の内線・新宿御苑前駅より徒歩2~4分
※掲載した商品や価格は取材時のものです。