熱海の海岸近くの公園にて。LUMIX GMレンズキットの『パナソニック LUMIX DMC-GM1(ボディ)+LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S』。…と、ポピュラーな小型軽量望遠ズーム『LUMIX G VARIO 45-150ミリF4.0-5.6 ASPH./MEGA O.I.S』。旅立ちに相応しい組み合わせだぁ〜。
旅のイメージカットと言えば、何と言っても”カメラ&駅弁”の組み合わせだろう(笑)。天気も上々だし、楽しい旅になりそう…(東海道新幹線・こだま号の車内にて)。
この秋も、各社からいろんなデジタルカメラが発売されたり、発売予定になっている。で、その多くの新製品の中から、ボクが「コレは使ってみたいよナァ」と思った機種を、メーカーから借用して実写レポートしていくよ。
今回レポートするのは、本日(11月21日)発売される、レンズ交換式デジタルカメラで”世界最小”を謳う『パナソニック LUMIX GM』。実はコレ、すでに「デジキャパ! 11月号」の新製品レポートで実写してるんだけど(この時点ではベータ版)、とにかくその”小ささ”に感心した…というか呆れた(笑)。
いや、ホントに呆れるくらい小さいのヨ。最近では、各社から小型軽量をウリにしたミラーレス一眼カメラ(センサーサイズがマイクロフォーサーズ以上で)が発売されてるけど、その中でも「LUMIX DMC-GM1(ボディ)」の小ささ&軽さは際立っている。たとえば、同じマイクロフォーサーズ機では…。オリンパス PEN E-PM2・109.8mm(幅)/269g(メモリーカードとバッテリー含む)/223g(本体のみ)。APS-Cサイズ機では…。ソニー NEX-3N・109.9mm(幅)/269g(メモリーカードとバッテリー含む)/210g(本体のみ)。そして、LUMIX DMC-GM1は…98.5mm(幅)/204g(メモリーカードとバッテリー含む)/173g(本体のみ)。と、これまでの小型軽量モデルと比べても、圧倒的に小さくて軽い。これはもう、誇張表現抜きで”コンデジ並”である。
※新・超解像は弱に設定しています。
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◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(21ミリで撮影) 絞り優先オート F8 1/500秒 -0.3補正 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(15ミリで撮影) プログラムオート F3.8 1/40秒 WBオート ISO800 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(12ミリで撮影) 絞り優先オート F8 1/250秒 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
よく晴れた平日。行先が決まらないまま、とりあえず東京駅に到着(笑)。でもって、保存・復原工事が終わった東京駅丸の内駅舎を撮ったりして、各路線の時刻表示を見比べながら行先を検討する。…その検討の結果、11:56発の東海道新幹線「こだま653号」に乗って熱海に行くことにした。
東京から熱海までの所要時間はわずか50分弱。車内で駅弁を食べて車窓風景をぼんやり眺めていたら、あっという間に到着してしまう。でも、普段は「のぞみ号」しか乗らないので、各駅に停車する「こだま号」での時間は、けっこう新鮮だったりする。
まずは駅弁タイムだが、マイルールに「駅弁は食べる前に撮っとけ」という項目があるので(笑)、プログラムオートで気軽に撮る。…あ、設定フォトスタイルが駅舎を撮った際の「風景」のままだったよ。まあ、駅弁も色鮮やかな方がイイか。小田原駅では、のぞみ号の通過待ちなどで5分停車。こういった待ち時間も”各駅停車新幹線の風情”と言えるかも。車窓から見える小田原駅の風景も撮っておこう。
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◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(12ミリで撮影) 絞り優先オート F8 1/640秒 -0.7補正 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(12ミリで撮影) 絞り優先オート F8 1/320秒 -0.3補正 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(12ミリで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/80秒 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
12:45、目的地の熱海に到着。過去に何度も訪れてる場所だけど、けっこう久しぶりかも。え〜と、前回訪れたのは…そう、2011年2月28日に公開した当ブログ『ソニー 70-300ミリF4.5-5.6G SSM』の撮影で訪れて以来か…。
久しぶりに訪れた熱海駅は、駅前広場の整備工事をやってる関係で、ちょっと雑然とした雰囲気…。でも、足湯のある間歇泉や、その横にある軽便鉄道機関車など、観光ムード満点の駅前施設は健在。それにしても、平日なのに観光客の数が多いナァ。まあ、こういった馴染みの観光地が活気づくのは良いことだ。
さてと、「LUMIX DMC-GM1+LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S」のセットを首からぶら下げ、周囲のモノや景色をスナップしながら海岸を目指して歩いて(下って)いこうかな。しかし、このセット軽過ぎ(笑)。メモリーカードとバッテリーを装備したボディにレンズを加えても「270g」しかないんだもんナァ。こうやって首からぶら下げて歩くと、その軽さがあらためて実感できるね。
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12ミリで撮影
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S 絞り優先オート F8 1/400秒 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
14ミリで撮影
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S 絞り優先オート F8 1/400秒 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
『LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S』は、LUMIX DMC-GM1に合わせて発売される超コンパクトな沈胴式標準ズームである。沈胴式の標準ズームと言えば、電動沈胴機構を採用した「LUMIX G X VARIO PZ 14-42ミリF3.5-5.6 ASPH./POWER O.I.S」もある。これも「収納時の全長26.8mm/最大径61mm/95g」の小さくて軽いレンズだが、今回の12-32ミリは「収納時の全長24mm/最大径55.5mm/70g」と、さらに小さくて軽いのだ。特に、最大径が5mm以上も違うと、こういった薄型タイプのレンズは、かなり印象も違ってくるからね。
しかも、この12-32ミリは、小さくて軽くても質感が高い。鏡筒やマウント部が金属外装だし。少し残念なのは、沈胴機構と電源が連動していない点。ボディ側の電源スイッチがONでも、鏡筒を沈胴させると瞬時にスリープ状態に。そして、鏡筒を繰り出すと瞬時にスリープ解除。…そういう動作になれば、もっとスマートに操作できると思う。
あと、広角端が12ミリという点も魅力のひとつ。12ミリと14ミリは、35ミリ判換算だと24ミリと28ミリ。広角域でのこの差は、けっこう大きいからねぇ(比較写真を参照)。まあ、望遠端は32ミリなので、望遠ズーム45-150ミリと組み合わせると”画角の切れ間”ができてしまうけど、それよりも広角端での画角や広角効果(遠近感の強調など)の違いの方が重要な気がするね、広角派のボクとしては。
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◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(14ミリで撮影) 絞り優先オート F8 1/400秒 -0.7補正 WBオート ISO200 3448×4592ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(12ミリで撮影) 絞り優先オート F8 1/1000秒 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 45-150ミリF4.0-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(150ミリで撮影) 絞り優先オート F8 1/1600秒 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 45-150ミリF4.0-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(80ミリで撮影) 絞り優先オート F8 1/500秒 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 45-150ミリF4.0-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(150ミリで撮影) 絞り優先オート F5.6 1/1300秒 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(32ミリで撮影) 絞り優先オート F8 1/320秒 -0.3補正 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
◆パナソニック LUMIX DMC-GM1 LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S(12ミリで撮影) 絞り優先オート F11 1/200秒 +0.3補正 WBオート ISO200 4592×3448ピクセル JPEG(※オリジナルデータ)
曲がりくねった下り坂を歩いて行き、途中で「海への近道」と書かれた(正確な表記じゃないかも)看板を頼りに、裏道を通って海岸を目指す。…で、その裏道の先に見えてきたのが、砂浜が広がる「熱海サンビーチ」。いつもなら、まずこの砂浜をブラブラ歩くのだが、この日はあいにくの強風デー。おおっ、これは台風並の強風ですがな。ぎゃーっ、砂浜を歩いてなくても砂が飛んでくるっ! 目や口に砂が入ってくるし、レンズ交換もできないっ!! ということで、熱海港方面に向かって海岸沿いのデッキを歩く(砂浜から離れて行く)。あいかわらず風は強いけど、砂嵐の脅威からは逃れられた(笑)。
前述のとおり、「LUMIX DMC-GM1」と「LUMIX G VARIO 12-32ミリF3.5-5.6 ASPH./MEGA O.I.S」の組み合わせの小ささや軽さに感心したワケだが、同時に”レリーズ時の音や感触の軽さ”にも感心した。このGM1では、ボディの小型軽量化を実現するため、メイン回路基板やシャッター機構などに工夫が凝らされている。シャッター機構は、従来のバネ構造からモーター構造に変更され、大幅な小型軽量化につながっている。…その恩恵なのか、レリーズ時の音は小さく、その感触はソフトで心地良いのである。ちなみに、これはシャッター方式が電子先幕方式(電子的に露光を開始し、メカシャッターで終了する方式)の場合の話。これを電子シャッター方式に設定変更すれば、一般的なコンデジと同様に、レリーズ時の音やショックをなくすことができる(音に関しては、電子音の設定で鳴らさないようにする)。
液晶モニターに関しては、タッチパネル機能のタブのアイコンが小さくて少し使いづらく感じられた。ということで、途中からタッチ操作を無効にして、ボタンやダイヤルで操作するオーソドックスな方式に切り替えた。まあ、このあたりは慣れや好みによっても評価は変わってくるだろうけど…。それにしても、この「3.0型・約104万ドット」液晶モニターは、クリアで色再現性も良いね。こういった基本的な点も、個人的にはGM1の評価を高めるポイントになっている。
「山椒は小粒でもぴりりと辛い」。
…かなり使い古された表現だけど、『パナソニック LUMIX GM』は、そんな表現がピッタリくる意欲作だと思う。
シンプルだが、質感の高い「アルミ削り出し3連ダイヤル」。ただし、左のフォーカスモードダイヤル(正式名称はフォーカスモードレバー)は、設定で別の機能が割り当てられたらベスト…だと個人的には思う。
ボクの手は小さい部類に入る。そのボクが持っても「LUMIX DMC-GM1」はこの小ささ。そりゃあ、興味も湧きますわな(笑)。