ライカカメラ社は、ライカ初となるスマートフォン「Leitz Phone 1 (ライツフォン ワン)」を2021年6月17日に発表した。日本市場向けのAndroidスマートフォンで、ソフトバンクが独占販売する。同日に開催されたプレス向け体験会では、実機に触ることができた。
ソフトバンクの直営店での端末価格は187,920円 (税込) で、本体に加えてライカのこだわりが詰まったレンズキャップとシリコン製のケースが同梱される。発売は7月以降となっており、予約受付がスタートしている。なお、全国のライカストアでは「Leitz Phone 1」のデモ機を体験できるが、ライカストアで購入することはできない。
ライカ全面監修、機能美と触感性を追求したスマートフォン
「Leitz Phone 1」は、最高の品質と画質を追求して完成させたライカ初のスマートフォン。ライカならではの機能美と触感性を追求し、日常のあらゆる瞬間を高画質で切り撮るためのカメラ機能を備える。ライカが全面的に監修しており、「本当に必要な要素だけを取り入れる」という、カメラと同様のライカの哲学が生かされている。
シンプルで使いやすい直感的な操作性に加え、外装のデザインも新しいスタンダードを目指した。細部まで洗練されたデザインは、ドイツ・ミュンヘンにあるライカのデザインスタジオで生み出されたものだ。本体はアルミニウム製で、複層ガラスに包まれたライカシルバーとなっている。また、マットブラックのゴリラガラスを採用するカメラ側には、3Dのライカロゴが埋め込まれている。
カメラのレンズを思わせるような、大きな丸いデザインが特徴のアウトカメラ (メインカメラ)。右上には赤いライカのロゴがあしらわれている。レンズは、大きな円の中央寄りの黒く丸い部分。右上にあるのは測距センサーで、右下はライトだ。
本体のアルミフレーム側面には、ローレット加工が施されており、滑り止めの効果とともに模様がデザインの一部にもなっている。シルバーとブラックのコントラストが精悍な印象を与える。
底部にはUSBのコネクターとイヤホンジャック、マイク、スピーカーがある。目立たないように本体の上下にマイクとスピーカーを搭載しながら、IPX5/8 (お風呂防水対応)、IP6Xの防塵・防滴性能を備えている。
上部にはSIMカードとmicroSDカードを挿入するスロット、スピーカーがある。挿入できるSIMは1枚だ。
ライカ独自の高品質な写真が楽しめるカメラ機能
アウトカメラのイメージセンサーは、スマートフォンとしては最大クラスの1インチ、有効約2020万画素のCMOSセンサーを搭載する。レンズは、35mm判換算19mm相当でF1.9の明るいレンズと、最大6倍のデジタルズームを組み合わせたものとなっており、7枚構成で電子式手ブレ補正も搭載する。
インカメラ (サブカメラ) には、有効約1260万画素CMOSセンサーと、27mm相当のF2.3レンズを採用した。CPUは、高い処理性能を持つクアルコム製の「Snapdragon888 5G mobile platform」を採用する。
「ライカ M」の描写とシャッター音を再現
「Leitz Phone 1」には、シャッターボタンがどこにも見当たらなかった。プレス向け体験会では、カメラ機能に関連したモードはまだ調整中という理由から使用不可だったため定かではないが、シャッターボタンはカメラ機能を起動させると画面上に表示されるのだろう。
「ライカ M」のモノクローム描写を基に開発したカメラアプリ「Leitz Looks (ライツ ルックス)」を搭載する。ライカならではの美しいモノクローム画像を実現するモードだ。ちなみに、シャッターを切ったときの音も「ライカ M」を彷彿とさせるものとなっているのだそうだ。
また、ライカのオリジナルウィジェット「LFI.Widge」もプリインストールされている。「LFI ギャラリー (Leica Fotografie International Gallery)」からベストショットを選んで表示するもので、いつでもライカの世界観を感じることができる。
スマートフォンとしての機能
「Leitz Phone 1」の製造はシャープによるもので、高速通信5Gに対応する。シャープの「AQUOS R6」(2021年6月25日発売) とカメラ部分を含めて同等の性能となっている。シャープは、ライカカメラ社と長期的なパートナーシップを締結。「AQUOS R6」に関してもカメラのセンサー開発やレンズ設計、画質調整など、ライカの監修を受けている。
ディスプレイも「AQUOS R6」と同じ約6.6 インチの「Pro IGZO OLED」エッジディスプレイを搭載する。解像度は2730×1260ドット (ワイドUXGA+) だ。ストレージ容量は256GBで、最大1TBのmicroSDXCカードに対応する。また、顔認証と指紋認証に対応しており、おサイフケータイ、NFCの機能も搭載されている。
付属アクセサリーにもライカのこだわりが
本体に同梱されるレンズキャップとシリコン製のケースは、機能的で感性的なライカのデザイン哲学のもと作られた、ライカのこだわりが詰まったものとなっている。
吸い付くような手触りのシリコンケースにもライカのロゴがあしらわれている。ケースを装着するとシルバーの部分が隠れ、「Leitz Phone 1」全体がブラックになり、フォーマルで高級感を感じさせるものとなる。
ライカのロゴが刻印されたレンズキャップはマグネット式で、アウトカメラに重ねるようにするだけで装着できる。
レンズキャップは、ケースを装着した状態でも装着が可能だ。
アンバサダーに安珠さんが就任
「Leitz Phone 1」の魅力を伝えるアンバサダーに、安珠さんが就任した。プレス向け体験会の会場には、
安珠さんが「Leitz Phone 1」を使って日本各地で撮影した作品が展示されていた。
Leitz Phone 1 主な仕様
カラー ライカシルバー
OS Android 11
CPU Qualcomm Snapdragon 888 5G mobile platform 2.8GHz + 1.8GHz (オクタコア)
ディスプレイ 約6.6インチ WUXGA+ (2730×1260ドット) Pro IGZO OLED
アウトカメラ 有効約2020万画素 1インチ CMOSセンサー、F1.9レンズ (35mm判換算 19mm相当)、広角98°、ToF方式AF、電子式手ブレ補正
インカメラ 約1260万画素 CMOSセンサー、F2.3レンズ (35mm判換算 27mm相当)、広角78°
内蔵メモリー 256GB ROM / 12GB RAM
外部メモリー microSDXC (最大1TB)
サイズ 約74×162×9.5mm (突起部を除く)
質量 約212g
製造 シャープ