機材レポート

“描写性能重視”で選んだプレゼント用のコンデジ『キヤノン パワーショット S200』

キヤノン パワーショット S200

キヤノン パワーショット S200
スリムさが売りの「パワーショット S120」の奥行き(厚み)は29.0mm。…だが、この『パワーショット S200』の奥行きは、さらに薄い26.3mm。だから、シャツのポケットにも楽に収納できるヨ。

 先日(GW)、広島の実家に帰省した際、弟に”日常スナップ用”コンデジをプレゼントする約束をした。弟がそれまで使ってきた「ソニー サイバーショット DSC-WX1」が、かなりヨレヨレになっていて、ボクがそれを見兼ねたのである。弟には帰省した際にいつも世話になってるからねぇ(息子の遊び相手とかで)。このDSC-WX1は、以前にボクが使っていたモノで(要は、おさがり)、当ブログ(2009年11月など)でも紹介している。たしか、このカメラを弟に譲って4年くらい経つよなあ。で、毎日持ち歩いてガンガン使ってたら、そりゃどこか壊れますわな(笑)。

 そこで、弟に”欲しいコンデジの条件”を聞いてみたところ「光学ズームの倍率は気にしない。スリムで携帯性が良い。描写性能が優秀」という条件を出してきた。う〜ん、前の2つの条件は問題ないけど(というか、1つめは条件と言えないが)、3つめの条件はちょっと問題だなぁ。もちろん、「高級コンパクト」のカテゴリーの製品なら、スリムタイプで描写性能も優秀なカメラはいくつかある。…あるが、けっこう高価なのが問題(笑)。う〜ん、できれば3万円以下のカメラで手を打ちたいんですけど(←我が家の財政事情により)。

そこで候補に上がったのが『キヤノン パワーショット S200』。よく似たデザインの上位機「パワーショット S120」と比べると、物足りない点もいろいろある(同じ焦点距離のズームでも開放F値が微妙に暗い、RAW記録は不可、3.0型モニターのドット数が半分、連続撮影能力が平凡、タッチパネル非採用、HD動画がフルHDじゃない、など)。だけど、広角端24ミリ相当で開放「F2.0」の光学5倍ズームレンズと、1/1.7型CCDセンサー+映像エンジン「DIGIC5」による絵作りは、一般的な”1/2.3型センサー採用機”とは一線を画するハイレベルなもの。まあ、このパワーショット S200は、キヤノンの「プレミアムシリーズ」に属しているモデルだからね。そんなモデルが実売価格”2万円強”なら納得ですわ。

作例1(C)吉森信哉
広角側の最短撮影距離は、レンズ先端から3cm。
◆キヤノン パワーショット S200 24ミリ相当で撮影 プログラムオート F2 1/30秒 WB:オート ISO125

作例2(C)吉森信哉
広角端で撮影。こういう直線が目立つ被写体では、タル型の歪曲が目立つ場合もある。
◆キヤノン パワーショット S200 24ミリ相当で撮影 プログラムオート F4 1/30秒 WB:オート ISO80

作例3(C)吉森信哉
◆キヤノン パワーショット S200 97ミリ相当で撮影 プログラムオート F5 1/100秒 WB:オート ISO80

作例4(C)吉森信哉
「F2.0」の明るい開放F値を生かして撮影してみた。
◆キヤノン パワーショット S200 24ミリ相当で撮影 絞り優先オート F2 1/250秒 WB:オート ISO80

作例5(C)吉森信哉
画面周辺部をチェックすると像の流れや色ズレも目立たず、暗部の細部描写もなかなか優秀。このあたりが一般的な”1/2.3型センサー採用機”とは違うところ。
◆キヤノン パワーショット S200 24ミリ相当で撮影 絞り優先オート F2.8 1/320秒 WB:オート ISO250

作例6(C)吉森信哉
シャッター優先オート(Tvモード)に切り換えて「1/2秒」に設定。低速シャッターで水の流れを幻想的に描写。実は、手持ち撮影なのだが、手ブレ補正機能により何とかシャープに写せた。
◆キヤノン パワーショット S200 24ミリ相当で撮影 シャッター優先オート F8 1/2秒 -0.3補正 WB:オート ISO80

作例7(C)吉森信哉
◆キヤノン パワーショット S200 120ミリ相当で撮影 絞り優先オート F5.9 1/200秒 WB:太陽光 ISO100