写真家・青山裕企の大ヒットシリーズ最新作にして集大成となる写真集「SCHOOLGIRL COMPLEX AtoZ」が発売された。
“schoolgirl complex”は、写真家・青山裕企が2006年から制作を続けている作品。
この作品は思春期の頃の、同級生の女子たちに対して、眼を見るのはもちろんのこと、面と向かって話すことすらできなかった青山が、原体験から生じた妄想を巡らせ、青山にとっての“schoolgirl”たちに対する“complex”をテーマで撮影された。
▽先行カットギャラリー(タップで拡大して見られます)
そんな複雑な感情、妄想、欲望を、徹底的に洗練された形で表現し記号化することを目指し、“schoolgirl complex”の表現は生まれた。
緩衝剤やビニールで女子学生を包むのは、過ぎ去った思春期を必死に“package”する試み。あるいは、学校という閉鎖空間から離れ、対極にあるような「世界の終わり」を表現すべく、アイスランドでのロケを敢行。荒涼とした地を舞台に“女の子同士の謎めいた関係性”を撮影した。
タイトルの「AtoZ」には、“schoolgirl complex”の「全貌(A to Z)」をまとめるという意図がある。本書で15年分の一区切りをつける集大成となった。
青山裕企(あおやま・ゆうき)プロフィール
写真家|Mr.Portrait
1978年、愛知県名古屋市生まれ。2007年、キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。ギャラリー・出版レーベル・オンラインコミュニティを運営。
『schoolgirl complex』『ソラリーマン』『少女礼讃』など、“日本社会における記号的な存在”をモチーフにしながら、自分自身の思春期観や父親・少女像などを反映させた作品を制作。2009年より写真集などの著書を刊行、現在90冊を超える(翻訳版も多数)。
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書誌情報
発売:2021年9月末
書名:SCHOOLGIRL COMPLEX A to Z
著者:青山裕企
判型:A5変型
総頁:512頁
定価:本体4,950(税込)