市川ソフトラボラトリーが、RAW現像ソフトのプロフェッショナル版「SILKYPIX Developer Studio Pro11」とスタンダード版「SILKYPIX Developer Studio 11」を2021年12月9日に発売した。いずれもWindows向けダウンロード版で、市川ソフトラボラトリーのオンラインショップより購入できる。
<2022.3.15> 「SILKYPIX Developer Studio Pro11」パッケージ版が2022年3月23日発売。
<2022.1.27> macOS版が2022年1月27日発売。
「SILKYPIX Developer Studio Pro11 / 11」とも、新RAW現像エンジンによる高解像な画像調整が可能。Pro11は超解像合成機能などを新たに搭載し、iPhoneのApple ProRAWにも対応した。
市川ソフトラボラトリーのオンラインショップでは、発売を記念して製品価格が割引になるキャンペーンを実施中。新規ライセンスが、2022年1月31日まで「SILKYPIX Developer Studio pro11」は19,800円、「SILKYPIX Developer Studio 11」は9,900円 (いずれも税込) のキャンペーン価格で購入できる。なお、macOS版は2022年春に発売を予定している。パッケージ版の発売時期は現在未定。
主な新機能は以下のとおり。
SILKYPIX Developer Studio Pro11 / 11 共通の新機能
最新RAW現像エンジンを搭載し、解像感がアップ
SILKYPIXシリーズで初となるRAW現像エンジンの改良を実施し、新たなデモザイク処理技術を導入。ベイヤー配列のセンサーを搭載したカメラで撮影されたRAWデータに新デモザイク処理が適用され、画像の細部まで高解像に表現する。従来のデモザイク処理との切り替えも可能。
細かな色域での色変換が可能
ファインカラーコントローラに、細かな色変換が可能な「ファインカラーコントローラ (詳細)」を追加。色相や彩度をより細かく調整できるようになった。樹木を新緑から紅葉にするなど、色を大きく変えることも可能だ。
調子ツールに「白レベル」を追加
調子の調整項目に「白レベル」を追加。スライダーを使用してハイライト部分の最大値を上げることが可能になった。従来の「黒レベル」と組み合わせることで、コントラストをきめ細かく調整できる。
画像情報で検索
従来のレーティングやカラーマークによる画像検索機能に加えて、撮影日時、カメラ名、レンズの焦点距離、絞り値、シャッター速度、ISO感度、拡張子、画像に設定したキーワードなどでも絞り込みが可能になった。
フィルムシミュレーションとフォトスタイルに対応
富士フイルム製カメラのフィルムシミュレーション、パナソニック製カメラのフォトスタイルに対応。撮影時に設定したフィルムシミュレーションやフォトスタイルが、初期状態で表示される。
SILKYPIX Developer Studio Pro11 のみの新機能
合成モードに「超解像」「多重露光 (動体)」を追加
新デモザイク処理技術による高解像データを活用した2つの合成機能が追加された。
■超解像
画素数を1.5倍または2倍に増幅させ、半ピクセルレベルで位置合わせをすることで超高解像な画像を生成。トリミングをしても高い解像感を維持できる。
■多重露光 (動体)
代表コマ (画像) に写っている被写体のみを残し、それ以外の動いている被写体は残さずに合成する。動いている被写体を連写した場合でも合成結果にズレがない。ノイズも軽減できる。
iPhoneの「Apple ProRAW」に対応
iPhoneの画像フォーマット「Apple ProRAW」に対応。DNGデータに含まれる領域情報 (Semantic Masks) から「ポートレート」「肌」「空」を選択して部分補正ができる。現時点の対応機種は、iPhone 7 / 7 Plus / 12 pro / 12 pro Max。
画像内の不要物を除去
画像に写り込んだ不要物をブラシでなぞって除去する「修整ブラシ」を搭載。画像内の別の範囲を反映して不要物を消すことができる。コピーする元画像をそのまま反映させる「コピー」と、不要物の周りの色になじむように反映させる「修整」の2種類から選択可能。
部分補正ツールに「明瞭度」と「シャープ」を追加
部分補正ツールの調整項目に「明瞭度」と「シャープ」を追加。従来は画像全体に適用されていた「明瞭度」と「シャープ」を、選択した部分へ適用できるようになった。人物の肌だけ、目やまつ毛だけなどを指定して、それ以外の部分には影響が出ないように調整できる。
オートホワイトバランスの「Auto領域指定ツール」を追加
選択した範囲の光源をもとにオートホワイトバランスを適用させる「Auto領域指定ツール」を追加。画像内に複数の光源がある場合でも、基準にしたい光源を選択することができる。
記録メディアからの取り込みと振り分けが可能
SDカードなど記録メディアから画像の取り込みが可能。取り込み時にフォルダの振り分けやリネームもできる。
価格 (税込)
SILKYPIX Developer Studio Pro11 ダウンロード版 (Windows)
新規ライセンス価格 : 22,000円
<アップグレード価格>
・SILKYPIX Developer Studio Pro9 / Pro10から : 8,800円
・SILKYPIX Developer Studio Pro8以前のProシリーズから : 11,000円
・SILKYPIX Developer Studioシリーズから : 13,200円
・バンドル製品※から : 17,600円
SILKYPIX Developer Studio 11 ダウンロード版 (Windows)
新規ライセンス価格 : 13,200円
<アップグレード価格>
・SILKYPIX Developer Studio 9 / 10 / Marine Photography Pro4から : 7,920円
・SILKYPIX Developer Studio 8以前から : 9,240円
・SILKYPIX Developer Studio Pro10以前のProシリーズから : 7,920円
・バンドル製品※から : 10,560円
※バンドル製品は、デジタルカメラや交換レンズ付属のSILKYPIXシリーズ。
動作環境
- Microsoft Windows 11 / 10 / 8.1 64bit版 (Windows 10のタブレットモードには非対応)
- Intel Core 2 Duo以上 または AMD Athlon 64 X2以上のプロセッサー
- DirectX 10以上に対応したグラフィックボード
- 4GB以上のRAM (8GB以上推奨)
- 20GB以上の空き容量のあるハードディスク
- 1024×768以上の画面解像度をサポートするディスプレイ