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臨場感たっぷり! 絶滅危惧種・ベンガルトラに肉薄した岩合光昭写真集『虎』

岩合光昭さんの写真集『虎』が発売された。

岩合光昭写真集『虎』

■内容をチラ見

 

岩合さんは21歳のときにベンガルトラを見て以来、何度もインドに通ってきた。動物園で見られるトラは、動物の中でも比較的身近な存在ではあるが、今や野生のベンガルトラは絶滅が危惧される状態にある。

表紙を開くと、読者は写真家とともに森へと入っていく。シカ、ゾウ、オオカミなどを目撃しつつ進むと、周囲の雰囲気は一変し空気が張り詰める。真打の登場だ。彼らは茂みに身を隠しながら移動し、獲物を探す。足場の悪い場所でも足さばきは軽快だ。のどかな動作にも見える毛繕いだが、狩りの準備でもあるらしい。

洞穴をねぐらに選んだ親子を見つけ、彼らの子育てや生活も観察している。生き物は一度失ったら、二度と取り戻すことはできない。

岩合光昭写真集『虎』

体裁 A4判変型・120ページ
価格 2,530円(税込)
発売日 2021年12月27日
発行元 クレヴィス

 

岩合光昭

岩合光昭 (Mitsuaki Iwago)
1950年、東京生まれ。動物写真のパイオニア的存在である父・岩合徳光の助手としてガラパゴス諸島を訪れたことがきっかけとなり、動物写真家を志す。世界各地の野生動物のみならず、ネコやイヌなどの身近な動物まで幅広い被写体を追い続けている。1982年から1984年までタンザニアのセレンゲティ国立公園に滞在。そのときの作品をまとめた写真集『おきて』は英語版が15万部を超えるなど世界中でベストセラーとなる。日本人として初めて『ナショナルジオグラフィック』誌の表紙を2度飾る。2012年、NHK BSプレミアムで『岩合光昭の世界ネコ歩き』がスタート。映画「ねことじいちゃん」(2019年)、「劇場版 岩合光昭の世界ネコ歩き あるがままに、水と大地のネコ家族」(2021年) で監督をつとめる。
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〈文〉市井康延