市川ソフトラボラトリーが、JPEG専用写真編集ソフト「SILKYPIX JPEG Photography 11」ダウンロード版を2022年3月17日に公式オンラインショップで発売しました。価格は5,500円 (税込)。Windows 11、macOS 12にも対応しています。
「SILKYPIX JPEG Photography」シリーズは、一般的な8bit (256階調) のJPEGデータを16bit (65,536階調) へ拡張し、RAWデータに近い状態で補正や編集が可能です。
最新版の「SILKYPIX JPEG Photography 11」では、プロフェッショナル版RAW現像ソフト「SILKYPIX Developer Studio Pro 11」の多彩な機能をほぼ全て採用しつつも、JPEGデータのみを取り扱うソフトとすることで手頃な価格を実現しています。2種類の合成モードの追加、色変換機能の強化、直感的な不要物除去機能の搭載などにより、より自由度の高い写真編集が可能になりました。
主な新機能
■超高解像画像や、被写体ズレのない多重露光画像を生成できる
「合成」機能に、「超解像」モードと「多重露光 (動体)」が追加されました。「超解像」では、輪郭がはっきりしない画像でも、複数枚を合成することで高解像な画像を作ることができます。「多重露光 (動体)」では、動いている被写体を連写した場合に合成結果で被写体がずれてしまうことを防ぎ、さらにノイズも軽減されます。
■色変換を細かく調整できる
「画像コントローラ」機能に、より細かく色変換ができる「ファインカラーコントローラ (詳細)」が追加されました。青空を茜色の空に変えるなどといった大胆な調整も可能です。
■画像内の不要なものをスムーズに消せる
「画像補正ツール」に、「修整ブラシ」が追加されました。画像に写り込んでしまった不要物を、ブラシでなぞるだけの直感的操作でスムーズに除去が可能。コピーする元画像をそのまま反映させる「コピー」と、不要物の周りの色になじむように反映させる「修整」を用途や被写体によって選ぶことができます。
■明るさやシャープネスを指定した部分にだけ適用
「部分補正ツール」に、「明瞭度」「シャープ」が追加されました。これまでは明瞭度とシャープは画像全体にしか適用できませんでしたが、最新版では指定した部分にのみ適用することができます。人物の肌だけを滑らかにしたり、まつ毛だけをシャープしたりといったことが可能に。指定した部分以外には影響が出ません。
■ハイライトの調整がより手軽に
「調子 (明暗のメリハリ) 調整」機能に、「白レベル」が追加されました。画像のハイライト部分の最大値をスライダーで調整し、透明感を演出できます。従来のトーンカーブによる調整よりも、操作が簡単になったというのもうれしいポイントです。
■光源が複数あってもホワイトバランスが調整しやすい
「ホワイトバランス (色合い) 調整」機能に、「Auto領域指定ツール」が追加されました。通常のAWB (オートホワイトバランス) では画像全体の光源を平均的に見て調整しますが、「Auto領域指定ツール」なら部分的な光源に適したAWBの適用が可能に。複数の光源が写り込んでいる場合などに活躍します。
■データを取り込むときに整理しやすい
メディアからPCに画像を取り込む際、保存場所やファイル名設定のダイアログボックスが表示されます。カメラを複数使っている場合でもファイル名を一元管理したり、ファイル名を自分なりのルールで設定したい場合などに便利。撮影日時などでのフォルダ振り分けや、ファイル名の一括変換もできます。
■撮影データで写真を検索できる
5つ星によるレーティングやカラーマークでの検索に加え、撮影日時や使用機材、焦点距離、露出設定などの情報をもとに、写真を探すことができます。また、画像に設定しておいたキーワードによる検索も可能です。
そのほか、現像出力時の推定サイズ表示機能が追加され、一括リネームの機構変更も行われています。
SILKYPIX JPEG Photography 10 動作環境
<Windows>
- Microsoft Windows 11 / 10 / 8.1 64bit版 (Windows 10のタブレットモード、32bit版には非対応)
- Intel Core 2 Duo以上 または AMD Athlon 64 X2以上のプロセッサー
- DirectX 10以上に対応したグラフィックボード
- 4GB以上のRAM (8GB以上推奨)
- 20GB以上の空き容量のあるハードディスク
- 1024×768以上の画面解像度をサポートするディスプレイ
<macOS>
- macOS 10.15 / 11 / 12
- Intel Core 2 Duo以上のプロセッサー
- 4GB以上のRAM (8GB以上推奨)
- 20GB以上の空き容量のあるハードディスク
- 1024×768以上の画面解像度をサポートするディスプレイ
〈文〉佐藤陽子