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鉄道写真家の広田泉さんが逝去

鉄道写真家の広田泉さんが2022年3月28日に亡くなられた。享年53歳。

広田泉さん
広田泉さん

 

広田さんは長年にわたって鉄道の魅力や車両が持つ美しさを写真で表現し、『CAPA』では鉄道特集やカメラ・レンズに関する記事などで、独自の鉄道写真と撮影の楽しさを発信された。晩年は病気療養中であったものの、2021年11月末からパリで個展を開催するなど、「常に全力で完全燃焼していた」という言葉が示すように、精力的な活動を貫いた。

また、広田さんの公式YouTubeチャンネル「広田泉 イズミノ撮リセツ」では、鉄道写真の撮影に関する解説や近況報告などの動画を配信。その中で自身の病気について触れ、さらに「この動画で自分が持っているテクニックや心構えは全部出します」「みんなが撮りたい写真に近づけられるのが僕としては理想」と思いを語り、配信を重ねていた。

葬儀は2022年4月7日にしめやかに執り行われた。親族や友人、生徒、関係者らが参列されたという。

広田 泉 (Izumi Hirota)

1969年、鉄道写真家・広田尚敬氏の次男として生まれる。幼いころからスピード感あふれる乗り物に興味を抱き、父の手ほどきを受けて鉄道写真を撮り始める。2002年よりフリーランスの写真家として活動。独特の感性と色彩感覚で注目を集める。写真集『ここから始まる。』(ホームキュービック) のほか、「のりものアルバム」(講談社) シリーズなど多数手掛ける。写真展多数開催。また、キヤノンEOS学園講師をはじめ、各種イベントなどで写真の楽しさを伝えてきた。
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〈文〉鬼沢幸江