ファイヤーワークスの「DIGI SWAP」体験会が、東京・中野のケンコー・トキナー本社ビルで2022年4月8日~10日に開催された。4月11日には「DIGI SWAP」の販売プロジェクトがクラウドファンディングサイトのKICKSTARTERでスタートしている。「DIGI SWAP」とはどんなものなのか、その使用感を交えてお伝えしよう。
<2022.6.27> 国内クラウドファンディング開始。
「DIGI SWAP」(デジスワップ) は、Appleの「iPhone」をフィルムカメラにセットして撮影するためのガジェット。フィルムカメラの裏蓋を外し、三脚ネジを利用して「DIGI SWAP」を取り付け、専用アプリをインストールした「iPhone」を取り付けて使用するというもの。「フィルムカメラを改造することなく、スマートフォンでデジタルカメラにアップサイクル」できるという製品だ。
乳白色の部分がフィルム面と同じ位置にくるようにセットし、その部分に映った映像を装着した「iPhone」で撮影するという仕組みだ。セッティングは難しくはないが、シャッター幕に触れないように注意する必要がある。またフィルムカメラは、裏蓋が取り外せる機種でなくてはいけない。
「iPhone」のレンズを「DIGI SWAP」のレンズ位置に合わせてセットする。対応するのは「iPhone X」以降「iPhone 13 Pro Max」までの機種となっている。
シャッター幕の部分を覆う構造になっており、カメラの背面は基本、剥き出し状態だ。裏蓋のデータをオプションで入手可能で、データを使って3Dプリンターで裏蓋を製作することもできる。
カメラの底面。取り付けネジに三脚の取り付け穴があり、三脚に装着できるようになっているのは便利だ。なお、三脚ネジ穴がボディの端にある機種では、「DIGI SWAP」を装着できない場合がある。
アプリを立ち上げると、シンプルに静止画を撮影する「SHOT」と動画を撮影する「REC」を選択する画面が表示される。
設定画面では感度やシャッター速度、動画のフレームレートなどを設定できる。フォーカスキャリブレーション (ピント調整) も可能だ。さらに細かい設定は、「iPhone」の撮影設定画面で行う。
撮影画面。ピント合わせはカメラのファインダーを使って行う。「DIGI SWAP」が張り出した構造は、カメラをホールドしやすくするため。ファインダーは思っていたほど覗きにくくはないが、張り出している分やや後ろ荷重になるため、レンズのピントリングを回すのにちょっとコツがいる感じだ。
撮影画面では ISO感度を設定できる。画面のダイヤルをスワイプして感度を選ぶだけだ。設定できる範囲は「iPhone」の機種によって変化する。下の「Color」でカラーとモノクロを切り替えられる。ワンアクションで切り替えができるのは便利だ。
モノクロの撮影画面。「iPhone」の画像に撮影画像が表示されるので、スマートフォンだけで操作できそうな気になってしまうが、ピント合わせはマニュアルなので、カメラ側の操作が必要。あくまでも「iPhone」はフィルムの代わり。そう考えるとやや大きすぎる気もする。
オプションで「ライカ M」用のアダプターが用意されている。また、ハッセルブラッド専用の「DIGI SWAP」アプリも開発中だ。
三脚ネジ穴が端にある「ライカ M2」「ライカ M3」などに「DIGI SWAP」を装着することができる。
クラウドファンディングサイトのKICKSTARTERで実施されている「DIGI SWAP」販売プロジェクトは、2022年5月26日までに支援額5百万円を達成した場合のみ成立する。
【CP+2022】スマホとフィルムカメラを合体! フィルムいらずで撮影できる「デジスワップ」