ソニーのスマートフォン“Xperia”のフラッグシップモデル「Xperia 1 IV」が2022年5月11日に発表された。今後、NTTドコモ、au、ソフトバンクから6月上旬以降に発売される予定。いち早く実機に触れる機会が得られたので紹介しよう。
液晶ディスプレイは、アスペクト比21:9、4K HDR対応の6.5型有機ELディスプレイ (3840×1644ピクセル) を採用。従来よりも輝度が約50%高められており、屋外の直射日光下での画面の視認性向上が期待できる。
「Xperia 1 IV」のボディは、従来モデル「Xperia 1 III」を継承したシンプルなデザイン。マットなフロスト加工が全体になされ、サラッとした触感が心地よく、手の脂も目立たない。
カラーは3色で、左からブラック、アイスホワイト、パープル。いずれも落ち着いた高級感のある仕上がり。
背面のメインカメラは、超広角16mm F2.2相当、広角24mm F1.7相当、望遠85~125mm F2.3-F2.8相当の3眼構成。それぞれに有効1220万画素イメージセンサーを搭載、120fps高速読み出しに対応する。
フロントカメラは上部の狭いベゼル内に搭載して目立たない。こちらも有効1220万画素センサーを採用する。
静止画撮影では、「リアルタイム瞳AF」と「リアルタイムトラッキング」「秒間20コマのHDR対応AF/AE追従連写」に対応している。リアルタイム瞳AFは的確に瞳に追従していた。
85~125mmの望遠レンズには新たに光学式ズームレンズを採用している。
カメラ機能は、各種モードに変更すればより自由に設定でき、デジタルカメラ並みのこだわった静止画撮影が可能となる。
動画撮影時も「瞳AF」と「オブジェクトトラッキング」が可能。「Seamless zoom」を使うと16mmから375mmでシームレスズームが可能となる。
Slow motion機能で最大5倍の4Kスローモーション撮影が簡単に楽しめる。
実際に撮影した映像はこちら。
Vlogなどに使うなら、Bluetooth対応の三脚機能付シューティンググリップ「GP-VPT2BT」とVlog Monitor「XQZ-IV01」を装着すると便利 (いずれも別売り)。
Vlog Monitorのモニター越しに映像を見ながら、高画質なメインカメラを使った自撮り撮影が可能となる。
ソニーらしく音響にもこだわっていて、スピーカーが上下に配置され、本体だけで、サイズからは考えられない音質で再生してくれる。さらに最大音量もアップしている。また、イヤホンジャックの回路設計を最適化し、こちらも高音質化。高性能な有線ヘッドフォンを使うと、段違いのサウンドを体験できる。
また「Music Pro」というアプリを使うと、ノイズのないレコーディングスタジオ並みの録音が可能となる。カラオケに自分の歌声をかぶせるなども可能。音楽クリエイターやボーカリストはぜひ一度使ってみたいアプリだ。
アクセサリーとして用意されるスタンド機能付きカバーを使えば、横向きで動画などを視聴しやすい。カバーの色が純正らしく本体と完全に一致している。
「Xperia PRO-I」に続いて、今回もパッケージに一切プラスチックを使っていない。それだけでなく、本体保護シートも紙製というこだわりよう。
ほかにも、ゲームのリアルタイムYouTube配信対応やカメラの外部モニターとして使用できるなど、「Xperia 1 IV」はとにかくソニーのフラッグシップモデルらしく、今スマホでできそうなあらゆる機能を搭載している。価格もなかなかのハイクラスになると思われるが、カメラマン、動画クリエイター、音楽クリエイターにぜひチャレンジしてほしい特別なスマートフォンになっている。
〈文・写真〉稲葉利二