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風景の中にある色の名前は? 美しい写真と共に楽しめる写真集『記憶色』

野呂希一さんの写真集『記憶色』が発売された。

野呂希一『記憶色』

■内容をチラ見

 

自然の中にはさまざまな色があり、眼を和ませ、気持ちを豊かに育んでくれる。四季をそれぞれ6つに分けた暦の二十四節気に沿って、その時期ならではの風景を見せる。併せてその風景に在る色の名前と季語も紹介。7月23日ごろから8月6日ごろは大暑であり、ヒマワリ畑の石蕗色や黄梔子が印象的で、清涼な滝は薄い藍の瓶覗や明るい青の水縹で彩られる。

言葉によって新しい色を知り、感性は深まっていく。見ているだけで心なごみ、学ぶことの多い一冊だ。

野呂希一『記憶色』

体裁 A5判・256ページ
価格 2,970円(税込)
発売日 2022年6月8日
発行元 青菁社

 

野呂希一 (Kiichi Noro)

1948年生まれ、北海道函館在住。印刷会社、デザイン研究室を経て、月刊誌やカレンダーの取材などで日本各地、津々浦々、四季折々の自然風景を撮影。主な出版物は『色いろの風景』(世界文化社)、『言葉や色の風景 (全10巻)』、『季節のことば・春 夏 秋 冬 (全4巻)』『さんずい・きへん・くさかんむり (全3巻)』『さくら』『旬の景色』『トラピスチヌ修道院』『ナチュラリスティック・ガーデン』(いずれも青菁社) など多数。日本風景写真協会指導会員。

 

〈文〉市井康延