パナソニックから、ライカ規準の超広角レンズ「LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH.」がリーズナブルな価格で登場。ダイナミックな絵づくりからワイドマクロまで、マイクロフォーサーズ機で超広角の世界を手軽に堪能できる。
ダイナミックな構図でB787をシルエットに
飛行機撮影で有名な大阪国際空港近くの通称「千里川の土手」から、日没後に着陸してくるB787を狙った。周囲の状況まで取り入れたダイナミックな表現が楽しめる。絞り開放からシャープなので星景撮影にも使えそうだ。
雰囲気を残した背景ボケで主役が引き立つ
行きつけの喫茶店でイチゴタルトを注文。このレンズで思いっきり近づくと、背景をきれいにぼかし、タルトを画面いっぱいに捉えることができた。前玉を何度かイチゴにぶつけたので、接写時には注意が必要だ。
マイクロフォーサーズユーザー待望のコンパクトな大口径超広角レンズ
LUMIXのマイクロフォーサーズ用単焦点レンズとしては、これまで「LEICA DG SUMMILUX 12mm / F1.4 ASPH.」が最も広角のレンズであった。しかし、198,000円 (税込) という価格は、誰にでも勧められるものではなかった。
そんななか、超小型の「LUMIX G100」が登場したころ、Vloggerから広角で明るく、寄れるレンズが欲しいという要望が高まったという。こうした要望に応えたレンズが今回の9mmだと思う。
サイズやデザインはG100にピッタリマッチする。ライカ規準のレンズであるが、リーズナブルな価格も嬉しい。写真好きの筆者としては、あと1万円高くてもいいから絞りリングを付けてほしかった。写りは絞り開放からシャープで、ハーフマクロにも対応しているので、遠近感を生かした絵づくりから接写まで幅広く楽しめる。
開放画質を追求したコンパクトな超広角
非球面レンズ2枚、EDレンズ2枚、UHRレンズ1枚を使用し、球面収差や歪曲収差などの諸収差を効果的に補正。画面周辺までシャープな描写と小型軽量化を両立している。
レンズ前面にフィルターを装着可能
最短撮影距離は9.5cm。ファインダーをのぞきながら被写体に近づくと、前玉をぶつけてしまうことがある。55mm径のフィルターを装着できるので、プロテクトフィルターを用意したい。
撮影シーンに沿ったピント送りをサポート
MF時のフォーカスリング制御を、回転速度に応じてピントを移動するノンリニアと、回転角度に応じてピントを移動するリニアに切り替え可能。リニアでは90~1080°まで設定できる。
パナソニック LEICA DG SUMMILUX 9mm / F1.7 ASPH.
発売日 2022年6月23日
希望小売価格 60,940円 (税込)
マウント マイクロフォーサーズマウント
焦点距離 9mm (35mm判換算 18mm)
開放絞り F1.7
レンズ構成 9群12枚
絞り羽根 7枚 (円形虹彩絞り)
最短撮影距離 0.095m
最大撮影倍率 0.25倍 (35mm判換算 0.50倍)
フィルター径 φ55mm
最大径×長さ φ60.8×約52.0mm
質量 約130g