宮嶋茂樹さんの単行本『ウクライナ戦記 不肖・宮嶋 最後の戦場』が発売された。
数々の紛争地に赴いてきた宮嶋さんがウクライナを取材。ロシア侵攻から17日目に首都キーウに入り、最前線となったイルピンやチェルニヒウなどで見たことを伝える。
文体は軽妙だが、写真とともに語られる現実は重く、マスメディアでは知ることのできない戦禍の実情が明かされる。経験不足のドライバーが引き起こすアクシデントや、戦争被害者が外国の報道陣に注ぐ厳しい視線など、報道現場のリアルが綴られている。
宮嶋茂樹『ウクライナ戦記 不肖・宮嶋 最後の戦場』
体裁 四六判・256ページ
価格 1,980円(税込)
発売日 2022年8月10日
発行 文藝春秋
宮嶋茂樹 (Shigeki Miyajima)
1961年、兵庫県生まれ。1984年、日本大学藝術学部写真学科を卒業。同年、講談社の写真週刊誌『フライデー』専属カメラマンとなる。1987年、フリーランスとして独立。東京拘置所収監中の麻原彰晃を撮影するなどのスクープにより、第3回 (1997年) 編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞を受賞。日本国内はもとよりイラク、北朝鮮、アフガニスタン、コソボなど世界各地で精力的に取材を敢行し、雑誌媒体で活躍中。第4回 (2009年) 日藝賞受賞。2015年より日本大学客員教授。
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〈文〉市井康延