OMデジタルソリューションズは、マイクロフォーサーズの望遠マクロレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO」を2023年2月24日に発売する。希望小売価格は231,000円 (税込)。
2022年9月8日に開発発表を行った「M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO」の発売が正式に発表された。主な特長は、①35mm判換算で4倍相当の最大撮影倍率、②超高倍率マクロ撮影時に対応する高速・高精度AF、③最大7段の5軸シンクロ手ぶれ補正への対応、④防塵・防滴設計による高い耐環境性能 の4点。OMシステムのマクロレンズ初のPROレンズということもあり、画質と機能ともにハイスペックなものとなっている。
■最大撮影倍率4倍の高倍率マクロ
「M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO」は、レンズ単体で最大撮影倍率2倍、35mm判換算では4倍相当、撮影範囲でみると8.7×6.7mmの接写が可能なマクロ撮影能力を持つ。さらに、別売りの2倍テレコンバーター「MC-20」使用時には最大撮影倍率8倍相当 (35mm判換算値) の超高倍率撮影も可能になる。1.4倍テレコンバーター「MC-14」も装着できる。
■高い描写性能
レンズ構成は13群18枚。スーパーEDレンズ2枚、EDレンズ4枚、スーパーHRレンズとHRレンズを各1枚使用した贅沢な光学系を採用している。これにより、近接撮影時に目立つ色収差を徹底的に抑え、シャープな描写を実現した。さらにボケの部分でも色にじみを抑え、キレイなボケ味が得られる。レンズ表面には、ゴーストやフレアを抑えるZEROコーティングを施し、逆光などの厳しい条件下でもクリアな描写を見せる。
■高倍率撮影に対応する高精度AF
これまでシビアなピント合わせが求められるマクロ撮影では、マニュアルフォーカスで撮影するという常識があった。これに対して本製品では、無限遠から最大撮影倍率4倍相当の最短撮影距離まで、全域でAFによるピント合わせを可能とした。
フローティング方式のインナーフォーカスを採用し、2つのフォーカスレンズ群をそれぞれ独立して駆動することで、ピントの位置に限らず収差を抑えた画質を確保。同時にAFの駆動も高速にでき、OMシステムのカメラの特長のひとつ「深度合成機能」を使うことで、任意の被写界深度でマクロ撮影を行える。
■5軸シンクロ手ぶれ補正に対応
レンズには手ブレ補正機構「IS」を搭載。このレンズ内手ブレ補正機構とボディ内の手ブレ補正機構が協調して強力に手ブレを抑える「5軸シンクロ手ぶれ補正」により、最大7段の手ブレ補正効果が得られる。
さらに、マクロ撮影時に問題となるシフトブレを補正するため、加速度センサーをレンズに内蔵。ブレを高精度に検知することで、高倍率となるマクロ撮影時にも効果的に手ブレを抑えてくれる。
■高い防塵・防滴性能
OMシステムのフラッグシップ機「OM SYSTEM OM-1」と同様の防塵・防滴保護等級IP53に対応し、優れた防塵・防滴性能を備える。同時に−10℃の耐低温性能も持ち、厳しい撮影条件下でも安心して撮影できる。最前面のレンズには防汚効果の高いフッ素コーティングを施し、ゴミやホコリなどの汚れを簡単にブロアーで吹き飛ばし、クリーニングクロスで拭き取りやすくなっている。
OM SYSTEM M.ZUIKO DIGITAL ED 90mm F3.5 Macro IS PRO 主な仕様
対応マウント マイクロフォーサーズ
焦点距離 90mm (35mm判換算 180mm相当)
レンズ構成 13群18枚 (スーパーEDレンズ2枚、EDレンズ4枚、スーパーHRレンズ1枚、HRレンズ1枚)
画角 14°
開放絞り F3.5
最小絞り F22
絞り羽根枚数 7枚 (円形絞り)
最短撮影距離 0.25m (S-Macro時 0.224m)
最大撮影倍率 1.0倍 (S-Macro時 2.0倍)
※35mm判換算 2.0倍相当 (S-Macro時 4.0倍相当)
フィルター径 62mm
最大径×全長 約φ69.8×136mm
質量 約453g
付属品 レンズフード LH-66E、レンズキャップ LC-62G、レンズリアキャップ LR-2、ラッピングクロス CS-53