大口径F2.8通しの「LUMIX G X VARIO 12-35mm / F2.8 II ASPH. / POWER O.I.S.」が、フォーカス機構や硝材を見直しリニューアル。ワイド接写に強くなった新ライカDGズームレンズ「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-35mm / F2.8 ASPH. / POWER O.I.S.」の実力に迫る。
高品位なライカDGレンズにリニューアル
35mm判換算24〜70mm相当の12-35mm F2.8が、ルミックスG XからライカDGにリニューアルした。一般的に24-70mm F2.8は大柄で重いイメージだが、マイクロフォーサーズらしいコンパクトな仕上がりだ。
外観デザインはルミックスG Xを踏襲しているが、鏡筒の仕上げやフォントはライカスタイルに変更。さらにゴーストやフレア対策が強化され、逆光により強くなった。
レンズフードまでライカ仕上げを採用
大口径レンズでもコンパクトなのはマイクロフォーサーズのメリットだ。テレ端35mm側にズーミングしても鏡筒の伸びは少ない。レンズフードもライカのブラックに統一されている。
従来モデルから重厚なライカスタイルに統一
鏡筒のデザインは従来モデルと同じだが、光沢のないライカのブラック仕上げで重厚感が増した。また数字のフォントもライカフォントに統一されている。「12-35」の文字もライカと同じ黄色だ。
もっと高画質に、もっと近づける
また、硝材を変更することでクリアな描写を追求。さらに最短撮影距離が短くなり、ワイド側で15cm、17mm時に0.42倍 (35mm判換算) の撮影倍率を実現している。
実写した結果も良好だ。絞り開放からシャープでクリア。色の偏りもなく、スッキリした描写が得られる。機動力の高い大口径標準ズームレンズとして、幅広いシーンで活躍しそうだ。
立体感のある描写と自然なボケでスナップ
35mm側、絞り開放で撮影。AFはスピーディーで瞬時に合焦した。描写はヌケが良く、解像力も高い。ピントを合わせたヘッドライトは立体感があり、形が崩れない自然なボケも魅力。大口径ながら小型で扱いやすいレンズだ。
遠近感を誇張してダイナミックに
街中に咲いていた花を、ワイド側で見上げるように最短撮影距離まで迫り、遠近感を誇張したダイナミックな表現を狙った。最短が15cmになったおかげで撮れた写真だ。花の黄色や空の色調再現も申し分ない。
光学系は従来のまま最短撮影距離を短縮
レンズ構成は変わらず9群14枚。非球面レンズ4枚、UHRレンズとUEDレンズ各1枚も同じだが、フォーカスストロークを見直すことで、高い描写力と最短撮影距離の短縮を両立した。
パナソニック LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-35mm / F2.8 ASPH. / POWER O.I.S.
発売日 2023年2月16日
希望小売価格 115,500円 (税込)
マウント マイクロフォーサーズマウント
レンズ構成 9群14枚
絞り羽根 7枚 (円形絞り)
最短撮影距離 0.15m (ワイド端~焦点距離17mm) / 0.25m (テレ端)
最大撮影倍率 0.21倍 (35mm判換算 0.42倍 / 17mm時)
フィルター径 φ58mm
最大径×長さ φ67.6×約73.8mm
質量 約306g