伊達淳一のレンズパラダイス『CAPA』2023年7月号 アザーショット ③
キヤノンのミラーレスカメラ「EOS R8」は約461g※とフルサイズ機としては驚くほど軽量だ。ただボディ内手ブレ補正は非搭載なので、常用標準ズームはレンズ内手ブレ補正搭載で、望遠ズームと組み合わせた際に焦点距離域に空白域が少ないことが望ましい。そうした観点から4本のRF標準ズームレンズをピックアップし、特徴や描写性能をチェックしてみた。
今回は、ズーム全域で開放F4のLレンズ「RF24-105mm F4 L IS USM」をチェックする。
※バッテリー、メモリーカードを含む。
伊達淳一カメラマンがさまざまなレンズを使い倒しレビューする『CAPA』の人気連載「レンズパラダイス」。本記事では2023年7月号の「レンズパラダイス」に掲載しきれなかったアザーショットとインプレッションを紹介します。
目次
- RF24-50mm F4.5-6.3 IS STM 実写チェック
- RF24-105mm F4-7.1 IS STM 実写チェック
- RF24-105mm F4 L IS USM 実写チェック
- RF24-240mm F4-6.3 IS USM 実写チェック
キヤノン RF24-105mm F4 L IS USM
スペック
[マウント] キヤノンRFマウント [最大径×長さ] φ83.5×107.3mm [重さ] 700g [レンズ構成] 14群18枚 [最短撮影距離] 0.45m [最大撮影倍率] 0.24倍 [絞り羽根枚数] 9枚 [フィルター径] φ77mm
[マウント] キヤノンRFマウント [最大径×長さ] φ83.5×107.3mm [重さ] 700g [レンズ構成] 14群18枚 [最短撮影距離] 0.45m [最大撮影倍率] 0.24倍 [絞り羽根枚数] 9枚 [フィルター径] φ77mm
参考価格 184,800円 (税込)
色のりが良く、シャドー部に深みを感じる
「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」との実売価格差は3倍弱。テレ端でも開放F4の明るさを維持しているのは大きな強みだが、ワイド端の開放F値は同じで、解像性能も劇的な違いは感じない。とはいえ「RF24-105mm F4-7.1 IS STM」よりも色乗りが良く、シャドーの深みも感じられる。
被写界深度はかなり浅い
テレ端でも開放F4と明るく、ポートレート撮影距離でより大きなボケが得られる。ただし近接撮影では被写界深度が浅くなりすぎるため、このカットはF11まで絞って撮影している。それでもポピーの花の一部にしかピントは合っていない。背景のボケは柔らかく、曇天だったがポピーや緑の色もきれいに出ている。
手ブレ補正の効きが良く、1/8秒でもブレなく撮影
ワイド端絞り開放で撮影。氷川丸にピントを合わせているので、後方のみなとみらいのビルは、ピクセル等倍ではわずかに微ボケしている。街灯やビルの窓明かりにパープルフリンジは少なく、周辺の光源も安定した描写。手ブレ補正の効きも良く、1/8秒でもピタリとブレなく撮影できている。
次回は「RF24-240mm F4-6.3 IS USM」をチェックします。本記事で紹介していない実写作例と詳しい解説は『CAPA』2023年7月号でご覧ください。
※参考価格は記事執筆時点の量販店価格です。