サイトロンジャパンは、LAOWA (ラオワ) のフルサイズ対応マクロレンズ「24mm T8 2X Macro Pro2be (プロチューブ)」を2023年9月29日に発売する。焦点距離、明るさは同じだが、形状が異なる3タイプがあり、価格はいずれもオープン。
「24mm T8 2X Macro Pro2be」は、潜望鏡のように細長い形状のマクロレンズ。現行の「24mm F14 2X Macro Probe」と「24mm T14 2x Macro Periprobe」の上位機種という位置づけ。「ダイレクトモジュール」「35°モジュール」「ペリスコープモジュール」の3タイプがあり、撮影シーンに応じて、最適な形状のレンズが用意されている。
「24mm T8 2X Macro Pro2be」は、開放絞り値がT8 (T値はレンズの透過率を含めた明るさを表す) と従来の「24mm T14 2x Macro Periprobe」のT14より明るく、より速いシャッタースピードでの撮影、低照度下での撮影、高速撮影に適している。照明とセットアップに応じて、絞り値はT8からT40まで細かく設定できる。
細長い鏡筒は、動物の巣穴や狭い場所など既存のマクロレンズでは撮れなかった場所にもレンズを差し入れることが可能。レンズ先端から36.6cmまでの範囲が防水仕様になっているため、レンズを水中に入れて撮影を行うことができる。
本製品は、光学設計を改良し、複数の高屈折率レンズと特殊低分散レンズを採用。より優れたシャープネスにより複雑なディテールから鮮やかでリアルな色彩まで再現する。電子接点を持たない完全MFレンズで、最短ワーキングディスタンス (レンズ先端から被写体までの距離) は4mmと非常に短く、最大撮影倍率は2倍と、高倍率の撮影が可能となっている。
LAOWA 24mm T8 2X Macro Pro2be と関連製品
ダイレクトビューモジュール
既存の「24mm F14 2X Macro Probe」と同じ真っ直ぐな形状で、光軸がカメラ部からレンズ先端まで一直線になっており、撮影者の目線で撮影できる。レンズ構成は24群33枚。参考価格は約540,000円 (税込)。
35°モジュール
レンズ先端部の光軸が35°曲がった形状のマクロレンズ。カメラを水平にしながら傾斜角度を維持できるため、無理のない姿勢で下から近距離であおる撮影ができる。レンズ構成は24群33枚。参考価格は約600,000円 (税込)。
ペリスコープモジュール
潜望鏡のように、マウント部とレンズ先端部、2か所の光軸が曲がった形状のマクロレンズ。レンズを上に向けて高い場所の撮影や、下に向けて地面ギリギリの目線での撮影が可能になる。また、ロボットアームと組み合わせて、正確なモーションコントロールを通じてクリエイティブな映像を作成するのに役立てることもできる。レンズ構成は25群34枚。参考価格は約630,000円 (税込)。
3レンズセット
「ダイレクトビューモジュール」、「35°モジュール」、「ペリスコープモジュール」の3本がセットになったもの。参考価格は約1,600,000円 (税込)。
交換バヨネットマウント
「24mm T8 2X Macro Pro2be」のマウントには、シネマカメラに使われているArri PLマウントが採用されており、別売りの変換バヨネットマウントを取り付けることで、キヤノンEF、キヤノンRF、ニコンZ、ソニーE、Lマウントに対応する。各交換バヨネットマウントの参考価格は、いずれも約16,000円 (税込)。
キヤノンEFマウント |
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キヤノンRFマウント |
ニコンZマウント |
ソニーEマウント |
Lマウント |
LAOWA 24mm T8 2X Macro Pro2be 主な仕様
マウント Arri PL
焦点距離 24mm
画角 85°
フォーマット フルフレーム (35mmフルサイズ)
レンズ構成 ダイレクトビュー 24群33枚、35°モジュール 24群33枚、ペリスコープ 25群34枚
絞り範囲 T8-40
絞り羽根枚数 10枚
最短ワーキングディスタンス 4mm
最大撮影倍率 2倍
フォーカシング マニュアルフォーカス (MF)
フォーカスリング回転角度 150°
最大径×全長 ダイレクトビュー 約φ30.4×507mm、35°モジュール 約φ30.4×500mm、ペリスコープ 約φ30.4×500mm
質量 ダイレクトビュー 約1,038g、35°モジュール 1,024g、ペリスコープ 約1,068g