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生きた化石・カブトガニの赤ちゃんを写した貴重な写真が満載の写真絵本『うまれたよ! カブトガニ』

福田幸広さんとゆうきえつこさんによる写真絵本『うまれたよ! カブトガニ』が発売された。

福田幸広・ゆうきえつこ『うまれたよ! カブトガニ』

 

カブトガニは2億年前から生息し、生きた化石と言われている。日本では瀬戸内海や九州に住み、福田さんは2011年からこの生き物を観察し始めた。

卵は砂浜に産み付けられ、透明な膜の中で赤ちゃんは育つ。時期を迎えた彼らは満潮とともに波間を漂う。そうした一つ一つの光景は生命の不思議さ、儚さ、愛おしさを感覚的に伝える。

産卵から巣立ちまで、わかりやすい文章が添えられ、子どもだけでも読みやすく、想像が広がっていく写真絵本である。親子で読むのもオススメ。

うまれたよ! カブトガニ

著者 福田幸広 写真、ゆうきえつこ 構成・文
体裁 288×244mm・32ページ
価格 2,640円(税込)
発売日 2023年8月1日
発行 岩崎書店

 

福田幸広 (Yukihiro Fukuda)

1965年、東京生まれ。日本大学農獣医学部卒。イギリスBBC Wildlife photographer of the year 2014 両生爬虫類部門ファイナリスト作家。タンチョウに憧れ、北海道の地を訪れたことがきっかけで写真家の道を志す。北海道の野生動物を10年にわたり取材。その後、撮影範囲を海外や水中へ広げ、現在は野生動物、水中、風景の3本柱で取材を進めている。
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〈文〉市井康延