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100均グッズを使った裏技も! 夜景をキレイに撮るテクニック5選

夜景は人気のある撮影ジャンルだが、昼間の撮影に比べて設定が難しそうだったり、機材やアクセサリーの選び方がわからなかったりして、まだ撮ったことがないという方も多いだろう。そんな不安を解消し、失敗せずきれいな夜景写真を撮るコツをお伝えしよう。

夜景をキレイに撮るテクニック6選
秩父市と皆野町の境にある美の山公園の展望台から見下ろす、大雪の秩父盆地の雲海夜景。都市の夜景は肉眼より明るく仕上げると見栄えが良くなるので、ISO感度を上げて明るく撮った。手前の着雪した木々は、Photoshopでさらに明るくしている。
キヤノン EOS R5 RF24-105mm F4 L IS USM 絞り優先オート F11 30秒 ISO5000 WB : 白色蛍光灯
夜景&イルミネーションを楽しむ裏ワザ撮影術

  1. シャープに鮮やかに輝く夜景を描き出す撮影術
  2. イルミネーションをさらにキラめかせる撮影術

手持ちも可能になってきたが、可能なら三脚を使用したい

画質的にきれいな夜景写真を撮るなら、なるべく低いISO感度で三脚を使った長秒露光が基本。絞りやISO感度の組み合わせで数秒以上の露光時間で撮ろう。

また、開放絞りから2〜3段絞って撮ることで、画像の隅々までシャープに描写される。私は絞り優先オートで、ズームレンズを使いF8〜11あたりを常用し、暗ければISO感度を上げて対応する。三脚はブレを防ぐ大切な機材なので、体力と相談してなるべく大きなものを選ぼう。これから購入するなら、自分が考えているものよりひと回り以上大きなものが、後々、最適な選択になることが多い。

① 低い位置から撮ると幻想的な水鏡夜景に

海や川に比べて、浅い水溜りは水面が鏡のようになりやすい。ライブビューで構図を確認しながら、水溜りに浸かる寸前までカメラを下げて撮ると効果的。低位置で撮れる三脚を使うか手持ちで撮影しよう。

夜景をキレイに撮るテクニック6選
キヤノン EOS R5 RF24-105mm F4 L IS USM 絞り優先オート F11 30秒 ISO100 WB : 白色蛍光灯

② 露光を長秒にするほど光跡が長く多くなる

夜明けの富士山と中央自動車道の光跡を、バルブタイマー機能で120秒の露光時間で撮影。下の写真は60秒だが、その差は明らかだ。まず短い露光時間で試し撮りをして露光時間を決めていこう。

■120秒

夜景をキレイに撮るテクニック6選
キヤノン EOS R5 RF24-105mm F4 L IS USM 絞り優先オート F11 120秒 ISO100 WB : 白色蛍光灯

■60秒

夜景をキレイに撮るテクニック6選

③ HDR機能で異次元のような雰囲気を演出

カメラに内蔵されたHDR機能を使えば、手軽にダイナミックレンジが広くなり、異次元感があふれる夜景が撮れる。発色のいい仕上がり設定などを使うとさらに効果的。これはキヤノンの「油彩調」で撮っている。HDRはあとから現像で作成してもいい。

■HDRで撮影

夜景をキレイに撮るテクニック6選

■通常撮影

夜景をキレイに撮るテクニック6選

④ 望遠レンズでクロス効果を作る裏技

望遠レンズではクロスフィルターを使うと画質が低下しやすいので、私は100円ショップで買った約15cm四方の小さな金網を利用する。これなら網以外は素通しで画質低下の心配もない。

夜景をキレイに撮るテクニック6選
キヤノン EOS R5 RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM (エクステンダー RF2x使用) 絞り優先オート F22 0.5秒 ISO6400 WB : 白色蛍光灯

■100均の金網を活用

フードの上端に付けたクリップに網を差し込むだけで設置も簡単。

夜景をキレイに撮るテクニック6選

⑤ 最近は手持ちでも無理なく夜景が撮れる

渋谷の交差点で、通行のジャマにならないように背中を街灯の柱に付けて、歩行者信号が青になった直後に手持ちで撮った。人々は遅いシャッター速度で多少ブラしたほうが、街に動感が生まれ、さらに対比で静止する夜景も際立つ。

夜景をキレイに撮るテクニック6選
キヤノン EOS R5 RF14-35mm F4 L IS USM 絞り優先オート F11 1/5秒 ISO1600 WB : 白色蛍光灯

手持ち撮影はブレに注意! その場で確認を

三脚が使えない場面では手持ちで撮るのも可能。最近は「手持ち夜景」モードが搭載されていることが多いし、ISO感度を上げて「手ブレ補正」機能を効かせれば、絞り優先オートなどでも撮れる。ただしブレやすい撮影環境なので、撮影後はなるべくその場で、モニターの最大倍率で確認しよう。

このほかの現場の状況に合わせて応用できる設定やアクセサリーを紹介したが、ほかにもアイデアは無限にあるはず。皆さんも夜の街でいろいろと試行錯誤してみてほしい。

川北茂貴さんが愛用している夜景撮影機材の例

夜景をキレイに撮るテクニック6選

  • キヤノン EOS R5
  • RF24-105mm F4 L IS USM
  • RF14-35mm F4 L IS USM
  • RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM
  • RF800mm F11 IS STM

 

川北流・撮影と設定のポイント

  • カメラ機材は昼の撮影と変わらない。
  • 三脚はできるだけ大きくしっかりしたもの。
  • ISO感度や絞り値の組み合わせで長秒撮影。
  • ホワイトバランスはまずは白色蛍光灯から。
  • RAWで記録し、あとから自分好みに色を調整する。
  • 肉眼よりも明るめに仕上げると見栄えが良くなる。
  • フィルターはフレアの原因。レンズには何も付けない。

 

<2023.12.22>
記事初出時に掲載しておりましたザ・タワー横浜北仲の無料展望スペースは、三脚の使用が禁止となっておりますため削除いたしました。ご迷惑をおかけいたしましたことを謹んでお詫び申し上げます。