2023年11月24日〜25日にオーストリア・ウィーンで開かれた第43回「Leitz Photographica Auction」の結果が発表された。
目玉は、やはりユル・ブリンナーが所有していたブラックペイントの「Leica MP black paint no.59 ‘Yul Brynner’」と「Leica MP black paint no.60 ‘Yul Brynner’」だった。「所有者を考慮しなくても希少で価値の高いもの」と、ライツ・フォトグラフィカ・オークション社長のアレクサンダー・セドラク氏は話す。
当時の「ライカMP」は412台が生産され、ブラックペイントは141台。結果、「Leica MP black paint no.59 ‘Yul Brynner’」は144万ユーロ※1、「Leica MP black paint no.60 ‘Yul Brynner’」は132万ユーロ※2 で落札された。これは過去の落札額のトップ10に入る。
※1 現在の為替レートで約2億2600万円。
※2 現在の為替レートで約2億740万円。
プリント作品のオークションでもブリンナーは人気を集めた。ヴェネチアで撮ったオードリー・ヘプバーンの一枚は、1万4400ユーロ※3の値が付いた。
※3 現在の為替レートで約226万円。
〈文〉市井康延