山岸伸さんと佐藤倫子さんの写真展「帝国ホテルの記憶 ～IMPERIAL Legacy～」第4期が開幕した。第4期は2024年3月31日まで。続いて最終期が2024年4月1日から6月30日まで開催される。
日本を代表するホテル「帝国ホテル 東京」は、内幸町地区の再開発計画により2024年度7月からタワー館の建て替えならびに本館単独営業期間が始まる。山岸さんと佐藤さんは、ホテルの現在の姿を記憶として残すべく、2年以上にわたり、ホテル内の施設やスタッフたちを撮影し続けている。
第4期はタワー館の作品を中心に展示している。もうすぐ見ることができなくなる帝国ホテル東京タワー館の建物や施設、そこで働くスタッフたちを捉えた作品、そして営業を終了するタワー館の実際の姿を見ることのできる最後の機会だ。
2024年2月1日には「タワー館閉館記念〜感謝を紡いでともに未来へ〜オープニングセレモニー」が開催され、帝国ホテル東京総支配人の八島和彦さん、山岸さん、佐藤さんが出席した。
「タワー館は、3月で帝国ホテルプラザが、6月にはタワー館そのものが営業を終了します。最後の思い出を作りに、閉館までの数か月、さまざまなイベントを実施します。これまでのご愛顧に感謝を込めて、山岸さんと佐藤さんの写真展などを閉館までお楽しみください。みなさんといっしょに、生まれ変わる帝国ホテルの未来に思いを馳せることができればと思います」と八島さん。
「ホテルを撮りたいとお願いしてから、これまで2年半くらい帝国ホテルを撮らせていただきました。最初はホテルの建物を撮る気持ちで始めたのですが、いつの間にかホテルそのものが好きになってしまい、本日も、駐車場に車を入れて2人で歩いただけでも新しい発見がありました。これからもさまざまな視点から、ずっと撮り続けたいと考えております」と山岸さん。
続いて佐藤さんが「私たちは、同じ被写体を同じ時間で撮り歩いていることが多いです。被写体を撮っていても、2人それぞれの作品への捉え方や視点がまるで違う、という面白みがこの写真展には感じられると思います。帝国ホテルのファンの方も、今まで気が付かなかったようなところに、写真を通してきっと触れていただけると思います」と語った。2人の作風の違いをぜひ、その目で確かめよう。
写真展の第4期は、帝国ホテルプラザ1～4階で開催中。1階と2階には2人の作品、3階には佐藤さん、4階には山岸さんの作品が展示されている。特設会場以外にも、各階の壁や柱のスペースを利用して作品が展示されているので、見逃さないようにしたい。
なお、4月1日からは帝国ホテルプラザが営業を終了するため、最終期は1階特設会場のスペースを拡大して開催される。
山岸伸×佐藤倫子写真展「帝国ホテルの記憶 ～IMPERIAL Legacy～」第4期・最終期
会期・会場
■第4期
2024年2月1日 (木) ～3月31日 (日)
帝国ホテルプラザ東京 1～4階特設会場・共用スペース
■最終期
2024年4月1日 (月) ～6月30日 (日)
帝国ホテルプラザ東京 1階特設会場
住所 東京都千代田区内幸町1-1-1 帝国ホテルタワー館
時間 11:00〜19:00
休館日 会期中無休
入場料 無料
問い合わせ 帝国ホテルプラザ東京 (TEL 03-3539-8237)
※4月以降 帝国ホテル 東京 TEL 03-3504-1111 (直通)
山岸 伸 (Shin Yamagishi)
俳優・アイドル・スポーツ選手などのポートレート撮影を中心に活躍。出版された写真集は400冊を超える。ばんえい競馬、賀茂別雷神社 (上賀茂神社)、球体関節人形などにも撮影対象を広げる。その秀逸な写真活動により平成28年 (2016年) 日本写真協会作家賞を受賞。公益社団法人 日本写真家協会会員、公益社団法人 日本広告写真家協会会員、とかち観光大使。
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佐藤倫子 (Michiko Sato)
株式会社資生堂 宣伝部写真製作部に入社。退社後、フリーランスに。広告写真から作家に転向。独自のオリジナリティあふれる構図でその世界観を切り抜くクリエイティブスナップ作品を撮影。都内を中心に個展・グループ展を開催、創作を続ける。公益社団法人 日本写真家協会会員、ニッコールクラブアドバイザー。東北芸術工科大学 特別講師。rinphoto主宰。
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〈文・写真〉稲葉利二