番匠克久さんの写真集『根室線の記憶 富良野~新得間 空知川に沿って』が発売された。
根室線の富良野~新得間が2024年3月31日で廃線になった。かつては道央と道東を結ぶ大動脈として賑わったエリアだ。また人気ドラマ「北の国から」、映画「鉄道員 (ぽっぽや)」の舞台でもある。
本書では駅や沿線の風景とともに、かつてこの地に暮らした人々の思い出も添える。落合の木材工場は閉鎖後、カーリング場になり、そこで練習していた小学生が後に五輪の大舞台に出場した。味わい深い物語がぎっしり詰まった一冊だ。
番匠克久『根室線の記憶 富良野~新得間 空知川に沿って』
体裁 B5判・96ページ
価格 1,540円(税込)
発売日 2024年2月10日
発行 北海道新聞社
番匠克久 (Katsuhisa Bansho)
1965年、兵庫県生まれ。北海道札幌市在住。1987年に関西学院大学卒業後、北海道へ。北海道で詩情あふれる鉄道風景を撮影している。2006年から写真集『汽憶』『汽憶Ver.2』『日高線の記憶』『留萌線の記憶』『絶景 北海道の鉄道』を出版。2024年2月、写真集『根室線の記憶 富良野~新得間 空知川に沿って』を上梓。個展開催や写真誌、鉄道誌など雑誌掲載も多い。
〈文〉市井康延