45回目を迎える「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」のプレビュー(内覧会)が、2024年10月26日にライカ表参道店で開催され、2024年11月23日(現地日付)のオークションに出品される希少なコレクション24点が、一足早く日本でお披露目された。
オークションの注目アイテムをオークションプロダクトスペシャリストの Michal Kosakowski (ミハイル・コサコフスキー)氏が紹介。投影されているのはGiroux Daguerreotype Lens 1839(ジルー・ダゲレオタイプレンズ)。オークションの開始価格は15,000ユーロ。
「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」は年に2回、オーストリア・ウィーンとドイツ・ウェッツラーで開催されている国際的な写真関連用品専門のオークション。40回目(2022年)のオークションでは、「Leica 0-Series No.105」がカメラとして世界最高額1,440万ユーロ(約20億円・バイヤーズプレミアム込)で落札されたことでも注目を集めた。ヴィンテージカメラファンなら知らない人はいないオークションだ。画像はLeitz Photographica Auctionのサイトより。
今回はライカ M システムの誕生70周年を記念したものであることから、特にM型ライカが多く出品されている。中でも注目のアイテムはライカM3の原型となった「Leica M prototype」だ。オークションの開始価格は300,000ユーロとなっている。
さらに「Leica M prototype」のために作られた巻き上げレバー「Leica M prototype winding Levers」(開始価格5,000ユーロ)やボディのシャーシ「Leica IV to M series Collection of Prototypes」(開始価格150,000ユーロ)も。
「Leica M prototype」の形状や大きさを模したウッドモデル「Leica M prototype model」も来日した(開始価格12,000ユーロ)。
プレビューでは、ほかにも貴重な品々をオークション前に目にすることができた。こちらはイスラエル軍の戦車部隊向けに製造された「Leica M4-2 olive」。ほとんど現存していない希少もモデルだ(開始価格20,000ユーロ)。
シリアルナンバーが100万番未満のレアなブラックペイントのライカM2「Leica M2 black paint Tiranty Paris」(開始価格30,000ユーロ)。
カナダで製造された Leica IIIg とSummarit 1.5/5cmの希少なセット「Leica IIIg Midland outfit」。上面にオンタリオ州ミッドランドで製造されたことを示す刻印がある(開始価格20,000ユーロ)。
ハーフサイズの撮影ができるようにオリジナルで設計された「Leica M4-P Half Frame」。M4-Pの下にハーフサイズを示すHalf Frameの刻印が見える(開始価格12,000ユーロ)。
ライカ以外の製品として、NASAで使用されていた宇宙仕様の「Nikon F NASA」 と「Hasselblad 553 ELS NASA place camera」も展示されていた。
ライカ M システム誕生70周年である45回目の「ライツ・フォトグラフィカ・オークション」で、世界最高落札額が更新されことになるのか、オークションの結果にも注目したい。