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新フラッグシップをハンズオン!「LUMIX S1R II」ファーストインプレ【CP+2025】パナソニック

カメラと写真映像のワールドプレミアショー「CP+2025」が、2025年2月27日~3月2日にリアル会場とオンラインで開催。今年は過去最多となる125の企業・団体が出展しています。リアル会場から、注目の新製品や各社のイチオシ、取材スタッフが見つけた注目アイテムを紹介します。

パナソニック LUMIX

LUMIXブースのテーマは、“PLAY with COLOR”。昨年と同様、定評のある色表現を体感してもらうコーナーやイベントなどが展開されている。そして注目製品は、なんといっても「LUMIX S1R II」。CP+2025の開催前日に発表された、フルサイズミラーレスカメラSシリーズのフラッグシップ機である。S1Rのコーナーにて、この最新機種のタッチ&トライができる。メモリーカードを持参すれば、撮影データの持ち帰りも可能だ。

※事前予約は不要だが、当日の10:00、12:00、15:00の3回、インフォメーションで配布される予約チケットが必要。体験時間は1人あたり15分。

【CP+2025】パナソニック

待望の高画素モデル後継機「LUMIX S1R II」

2019年3月に発売された高画素モデル「LUMIX S1R」の後継機が、今回の「LUMIX S1R II」である。撮像センサーには、新開発の約4430万画素の裏面照射型CMOSセンサーを採用。それによって、高画素と高速連写を両立。メカシャッターによるAFS/AFC (AF追従) 高速連写では約10コマ/秒。電子シャッターによるAFS/AFC (AF追従) 高速連写では約40コマ/秒。このように、動きモノの連写撮影にも満足できるスペックとなった (「S1R」のAF追従高速連写は、メカシャッターで6コマ/秒。電子シャッターで5コマ/秒)。

そして、AFや手ブレ補正などの機能や性能も向上させている。高速・高精度・高追従な像面位相差AFは進化し、AIによる先進的な認識技術・検出精度も大幅に向上。静止画撮影での5軸ボディ内手ブレ補正 (B.I.S.) の効果は、中央8.0段・周辺7.0段となっている (使用レンズにより効果は異なる)。

【CP+2025】パナソニック
2025年3月27日発売予定。価格はオープンで、参考価格はボディ (DC-S1RM2) は475,000円前後。「LUMIX S 24-105mm F4 MACRO O.I.S.」(S-R24105) 付属のレンズキット (DC-S1RM2M) は594,000円前後 (いずれも税込)。

新旧サイズ比較

従来機「LUMIX S1R」は魅力的な仕様や機能の高画素モデルであるが、大きくて重いのが気になる点だった。しかし、この「LUMIX S1R II」は操作性を損なうことなく、ボディの小型軽量化を実現。横幅は15mm近く小さくなり、重さに至っては221gも軽くなっている。それによって、小型軽量ボディが評価された「LUMIX S5 II」並の、軽快な使用感を得ることができる。

【CP+2025】パナソニック
左は従来機「S1R」で、外寸 約148.9×110×96.7mm、質量 約1016g。右は後継機「S1R II」で、外寸 約134.3×102.3×91.8mm、質量 約795g。また「S1R II」では、センサーへのほこりの付着を防ぐ「シャッター閉幕機能」を新搭載。これは心強い!
【CP+2025】パナソニック
上から見た「S1R II」。従来機「S1R」では大型の表示パネルが配置されていた位置に、撮影モードダイヤルを装備している。

ハイレゾモードに“手持ちハイレゾ”を追加

ボディ内手ブレ補正機構 (B.I.S.) を活用した連続撮影を行い、カメラ内での自動合成処理によって超高画素な写真が生成できる「ハイレゾモード」。従来機「LUMIX S1R」にも搭載されていた機能だが「LUMIX S1R II」では “手持ちハイレゾ” も可能に。これによって、三脚が使用できない場所や状況でも、ハイレゾモードの恩恵を受けることがきる。なお、通常のハイレゾ (三脚使用) も手持ちハイレゾも、得られる画素数は1億7700万画素と、同じである。

【CP+2025】パナソニック
「ハイレゾモード設定」のメニュー画面。なお、手持ちハイレゾ (手持ち撮影 ON) 設定時には、被写体ブレの処理が行われる機能 (画面のいちばん下) は使用できないのが残念。今後のファームアップに期待したい。

さまざまな撮影スタイルに対応可能なチルトフリーアングルモニターを採用

液晶モニターは、従来機「LUMIX S1R」の3軸チルトモニターから、「チルトフリーアングルモニター」に変更。これによって、レンズを撮影者側に向ける “自撮り” スタイルにも対応できる。また、ボディ横に接続したケーブルに干渉させることなく、モニターを傾けたまま回転させることも可能になる。

【CP+2025】パナソニック
光軸に沿って上下に傾けられるチルトモニターと、自撮り対応が可能なバリアングルモニター。その両方の特長が得られるのが「チルトフリーアングルモニター」の魅力的なところ。

専用のバッテリーグリップも同時発売

「LUMIX S1R II」と同時に発売されるのが「バッテリーグリップ DMW-BG2」。バッテリー寿命が延長でき、シャッターボタンやジョイスティックの装備で縦位置でも横位置と同じ操作ができる。本体とグリップのバッテリーの、使用・充電の順番変更も可能。そして、カメラ電源を切らずにグリップ内の電池交換が可能な “ホットスワップ” に新対応。また、USB-SSD記録時など消費電力が大きい場合には“カメラとグリップと同時に給電”する機能も新たに採用された。

【CP+2025】パナソニック
「バッテリーグリップ DMW-BG2」を装着し、縦位置に構えて撮影するの図。グリップ部にシャッターボタンやジョイスティックを装備していて、縦位置でも横位置と同じ操作ができる。ポートレート撮影や長玉 (望遠系の交換レンズ) 撮影を多くする人には “必須アイテム” と言えるだろう。
【CP+2025】パナソニック
「バッテリーグリップ DMW-BG2」。当然、防塵・防滴・耐低温設計である。2025年3月27日発売予定。価格はオープンで、参考価格は38,000円前後 (税込) 。

8K動画記録や最新の電子手ブレ補正など、動画撮影機能も大幅進化!

最近のミラーレスカメラだと、静止画撮影カメラマンだけでなく、動画撮影カメラマンの注目度も高い。当然、今回の「LUMIX S1R II」にも、最新の動画機能や仕様が搭載され、クリエイティブな動画撮影にも活用できるようになっている。

LUMIXシリーズで初となる「8K動画記録」に対応。歩きながらの撮影では「アクティブI.S.+電子手ブレ補正」で、大きなブレを補正しつつ周辺歪みも補正。また、広角撮影時などに威力を発揮する “画角を変えず” に周辺歪みが補正される「クロップレスモード」も新たに搭載された。

【CP+2025】パナソニック
手ブレ補正体験コーナーにて、進化したLUMIXの最新・手ブレ補正の効果が体感できる。
【CP+2025】パナソニック
タッチ&トライエリア。「LUMIX café」と命名されたオシャレなワゴンカーや周囲の食材にカメラを向け、LUMIXシリーズ特有の “色彩の世界” に触れてみたい (写真手前のカメラは、スタイリッシュな小型軽量フルサイズ機「LUMIX S9」) 。なお、タイミングが合えば、ワゴンカー前でお茶する女性モデルが登場するかも……。