キヤノンが、フルサイズ一眼レフカメラ「EOS 5D Mark II」を2008年11月下旬に発売する。予想価格は30万円(税別)。
プロ専用のイメージが強かったフルサイズ一眼レフを初めてアマチュアにも手が届く価格で提供した「EOS 5D」(2005年発売)の後継機。有効約2110万画素のCMOSセンサーを搭載し、映像エンジンには「DIGIC4」を採用している。この「DIGIC4」のノイズ低減効果により常用ISO感度はISO100〜6400と従来機よりも2段向上し、拡張時にはISO25600の超高感度撮影が可能となる。
背面の液晶モニターは3.0型(約92万ドット)で「EOS 5D」の2.5型(約23万ドット)よりも大きく、さらに高精細になった。液晶パネルには反射防止コーティングを施し屋外での視認性を向上し、さらに周辺の環境に応じて自動的に明るさを調整する「液晶自動明るさ調整」機能を備える。
ライブビュー撮影では、人物の顔のみ認識してピントを合わせる「顔優先ライブモード」、ライブビュー撮影を一時中断して素早いAF駆動を行う「クイックモード」、ライブビュー画面を表示したままAFによるピント合わせを行う「ライブモード」の3種類から選択でき、シャッター音を抑えることができる「静穏撮影モード」の選択も可能。
また、EOSシリーズとしては初めてフルHD画質での動画撮影に対応。動画機能では、好みの色調を選択できるピクチャースタイルでの撮影が可能なほか、フィッシュアイレンズやアオリ機構を搭載したTS-Eレンズなど、多彩なEFレンズ群を使って撮影を楽しめる。
ほかにも、被写体の明るさやコントラストを解析して、撮影結果が露出アンダーや低コントラストになりそうなときに自動的に補正してくれる「オートライティングオプティマイザ」や、セルフクリーニングセンサーユニットが搭載される。
なお、バッテリーパックの形状が変更され、従来の「BP-511A」は使用できなくなっている。記録媒体はCFカードに対応。幅152.0×高さ113.5×奥行き75.0mm、約810g(本体のみ)。