機材レポート

第三者視点の自撮りができる! アクセサリーを使って「DJI Osmo 360」をバイクに取り付けてみた

360°アクションカメラ「DJI Osmo 360」のインプレッション編に続いて、今回はより楽しむためのアクセサリーを紹介する。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】

DJI Osmo 360 実写レビュー
1. インプレッション編
2. アクセサリー編

 

アクションカメラはバイクなどに取り付けて撮影することが多いから、アクセサリー選びも重要となる。安価な製品をネット上で購入できるが、品質はそれなりなことが多いので、できるだけ純正アクセサリーを使うのがオススメだ。

「DJI Osmo 360」を楽しむためのアクセサリー

バッテリー

バッテリーは長時間使用すれば消耗するので、アクションカメラに予備は必須。「Osmo Action 多機能バッテリーケース 2」なら3個のバッテリーを充電でき、スマホの充電に利用できるなど便利だ。「Osmo Action」と共通の仕様。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
Osmo Action 多機能バッテリーケース 2 (8,910円)

マグネット式マウント

アクションカメラは、何かに取り付けて撮影することが多い。DJIはマグネット式マウントを最初に採用。ポールなどにカチッと簡単に取り付け、取り外しが可能。接続は強力で正しくはまっていれば、バイクなどで移動しても落ちることはない。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
Osmo クイックリリース式調整型アダプターマウント (6,820円)

見えなくなるポール

伸ばすと120cm、縮長25.1cmの自撮り棒は、手持ち撮影時の安定性が向上する。さらに「Osmo 360」でパノラマ撮影すると映像からポールが消えて、第三者が見ているような動画を撮影できる。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
Osmo 1.2m インビジブル セルフィー スティック キット (7,590円)
DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
パノラマ撮影では映像からポールが消える。
DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
シングルレンズ撮影では映像にポールも写る。

手元で操作できる延長ロッド

撮影開始 / 停止などを手元で操作できる延長ロッドは、インビジブル セルフィー スティックよりも確実に保持できるので、安定した撮影が可能。さらに大容量バッテリーを内蔵して8K/30pの動画撮影時間を最大4.5時間まで伸ばすことができる。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
Osmo 360 バッテリー延長ロッド (16,830円)
DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
最大90cmまでポールを伸ばすこともできる。

用途に合わせたセットを選ぼう

「Osmo 360」は本体のみ (53,680円) でも販売しているが、いずれ必要になるであろうバッテリー3個、多機能バッテリーケース 2、アダプターマウント、インビジブル セルフィー スティックなどが同梱されたアドベンチャーコンボが便利だ。そのほかにも用途に合わせたコンボが多数揃っている。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
DJI Osmo 360 アドベンチャーコンボ (73,040円)

「Osmo 360」をバイク後方に取り付ける

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】

実はDJIの純正アクセサリーの存在を忘れていて、アドベンチャーコンボと手持ちの他社製クランプなどだけ持って北海道ツーリングを決行した。インビジブル セルフィースティックを他社製クランプで取り付けて撮影してしまったが、これはNGだった。バイクなどでの撮影にはカーボンファイバー製ポールの使用が推奨されている。やはり強い振動などが長期的にはトラブルの原因となるようだ。確実に固定するには以下のアクセサリーを使用したい。

マウント

ポールを、ステップやステーに確実に固定するマウント。角度調整できる。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
Osmo モーターサイクル ヘビーデューティー マウント (6,820円)

ポール

振動に強いカーボンファイバー製のポール。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
Osmo 1m 高強度カーボンファイバー製 インビジブルセルフィースティック (8,470円)

最長2.5mのポールを選ぶこともできる。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
Osmo 2.5m エクステンデッド カーボンファイバー セルフィー スティック (16,830円)

クランプ

マウントと合わせて2か所で固定することで安定性が向上する。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
Osmo デュアル ヘビーデューティー クランプ (9,350円)

 

北海道ツーリングでは、時間が経つとクランプが緩んだり、ポールが傾いたり向きが変わったりと、セルフィースティックの固定にたいへん苦労した。また、カメラが落ちたりしないかと、ストレスもかなりのものだった。しかし、この組み合わせだと、緩んだりすることもなく確実に保持されるため、とても安心して使用できた。純正アクセサリーの重要性をつくづく感じた瞬間だった。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
バイクの後ろからドローンで追いかけているような映像となる。

■実写作例

「Osmo 360」をバイク前方に取り付ける

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】

基本的には、カウル付きバイクならバックミラー。そうでなければハンドルのパイプに取り付けることになる。バックミラーの形状によっては取り付けが安定しないこともある。実際、他社製クランプは保持力が弱く、長い間走っていると傾いたりすることがあった。工夫しながらしっかり安定するように取り付けよう。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
前方の風景のほか、後方の自分自身を映像に入れ込むことができる。

■実写作例

レンズ交換サービス

360°カメラはその性質上、前後のレンズがボディより張り出している。そのためカメラを落としたりするとレンズを傷つけてしまうことがある。もし傷ついた場合は、メーカーサポートから有償で交換が可能なので覚えておこう。「Osmo 360 透明レンズプロテクター」(2,090円) というアクセサリーも存在する。

純正アクセサリーは、サードパーティー製に比べると少し高価なことが多いが、それだけの性能があることを実際に体験できた。アクションカメラはトラブると全て台無しになる可能性があるので、アクセサリーも信頼性重視で選びたい。純正アクセサリーだけでもかなりラインアップが充実しているので、たいていの撮影には対応できるはずだ。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】
DJIのWEBサイトでは各カメラごとに純正アクセサリーがまとめられているので、確認しよう。

 

※価格はすべて、記事公開時点の参考価格 (税込) です。

360°カメラはソフトやアプリが重要

360°カメラはソフトやアプリの活用が重要となるため、ファイル形式、スマホアプリ「DJI Mimo」、PCソフト「DJI Studio」について、最後に簡単に触れておこう。

360°カメラのファイル形式

普通のカメラやスマホの動画と異なり、360°の動画はOSVという形式のファイルとして収録されており、ソフトなどで開くことで初めて鑑賞できるようになる。「Osmo 360」では以下4種類のファイル形式を覚えておこう。

■OSV
360°カメラで使われる動画ファイル形式がOSV。360°が収録された映像なので、シェアする場合は専用ソフトを使ってMP4動画などに書き出し、YouTubeなどにアップする必要がある。

■LRF
OSVと同時にLRFという形式でも保存される。これは撮影した動画をカメラやアプリ内で素早く再生するために作成される低解像度の動画ファイル。アプリなどで使用後、最終的には削除しても大丈夫だ。

■MP4
シングルレンズモードで撮影した動画は、通常のMP4フラット動画で収録される。

■JPG
写真は15520×7760という大きな解像度で記録され、こちらも360°自由に表示できる。

スマホアプリ「DJI Mimo」

DJIのアクションカメラは、スマホアプリ「DJI Mimo」と連動することで利便性が増す。映像のプレビューや編集、書き出しのほか、カメラのファームウェアアップデートを行うことができる。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】

  1. 「DJI Mimo」を起動すると、「Osmo 360」で撮影した映像のサムネイルをスマホで表示できる。
  2. 映像を開けば、360°自由に動かせ、簡単な編集もできる。
  3. 簡単に縦動画を作ることもできる。

■実写作例

PCソフト「DJI Studio」

360°動画の編集にはPCソフト「DJI Studio」を使用する。OSVファイルを読み込めば、プレビュー画面で自由に映像を360°動かすことができる。さらにある程度の動画編集が行える。「Adobe Premiere」のプラグイン化も可能だ。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】

  1. OSVファイルを読み込む。
  2. タイムラインで視点を調整し、キーフレームを追加していくことで、動画を形作っていく。動画のトリミングなどもここで行う。
  3. 「動画」「画像」「オーディオ」「調整」「速度」のパラメーターを使い、動画の細かな調整を行う。
  4. 「エクスポート」から書き出す。

■エクスポート設定

「エクスポート」で動画の書き出しができる。「ビデオ」を選ぶと通常のMP4フラット動画を、「パノラマ動画」を選ぶとYouTube上などで360°映像を動かせるMP4動画を書き出すことができる。

DJI Osmo 360 実写レビュー【アクセサリー編】

 

〈文・撮影〉稲葉利二