ニュース

少女同士の複雑な関係性を描く。妄想とフェティシズムが交錯する青山裕企写真集『NEW SCHOOLGIRL COMPLEX』

青山裕企さんの写真集『NEW SCHOOLGIRL COMPLEX』が、2025年11月28日に発売されました。

青山裕企写真集『NEW SCHOOLGIRL COMPLEX』

 

2006年より青山さんが継続して制作している代表的シリーズ『SCHOOLGIRL COMPLEX (スクールガール・コンプレックス)』は、写真集として異例のベストセラーを記録し、2013年には森川葵さん、門脇麦さん主演で映画化もされました。

「2006年から2021年にかけて撮影してきた『SCHOOLGIRL COMPLEX』は、いわば私のスクールガール (思春期の頃の女性に対する)・コンプレックスだった」と青山さん。均一な制服の下に隠されつつも確かに存在する個性の痕跡は、青山さんにとって妄想や欲望の対象であると同時に、強い恐怖や畏れを伴うものであったといいます。

『NEW SCHOOLGIRL COMPLEX』はシリーズ7年ぶりの完全撮り下ろしとなり、撮影の焦点は “青山と少女との距離感” から “少女同士の関係性” へと広がりをみせています。「2022年から撮影している本作『NEW SCHOOLGIRL COMPLEX』は、群れることによって起こる関係性の複雑さについて、女性たちのコンプレックスを通して描いてみようという試みなのです」。

制服という均質なイメージの中に潜む差異を “記号” として抽出し、表現することに挑んだ意欲作です。

青山裕企写真集『NEW SCHOOLGIRL COMPLEX』

体裁 A5変型判・144ページ
価格 2,970円(税込)
発売日 2025年11月28日
発行 徳間書店

 

青山裕企 (Yuki Aoyama)
1978年、愛知県名古屋市生まれ。東京都在住。2005年、筑波大学人間学類心理学専攻卒業後、上京して写真家として独立。2007年、キヤノン写真新世紀優秀賞受賞。時代のアイコンとなる俳優・アイドル・タレントの写真集で撮影を担当する一方、『ソラリーマン』『スクールガール・コンプレックス』『少女礼讃』など、「日本社会における記号的な存在」をモチーフにしながら、自分自身の思春期観や少女・父親像などを反映させた作品を制作している。2009年より写真集や著書などを100冊以上刊行し、翻訳版も多数。『スクールガール・コンプレックス』は2013年に映画化。写真集は累計10万部以上のベストセラーとなる。
→ WEBサイト
→ X
→ Facebook
→ Instagram