2026年2月24日に発表された、ニコンの大口径望遠ズームレンズ「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II」。F2.8通しのNIKKOR Zレンズ大三元のうち、標準ズームに続いて望遠ズームもII型に進化した。4月の発売に先がけ、伊達淳一カメラマンがその性能をいち早くチェック! 実写作例で描写力を検証する。

解像力とボケ味をチェック
寒桜の蜜を求めて飛び回るメジロ。この時期だけは警戒心が弱く、200mm程度の望遠でもそこそこアップで撮れる。F2.8と並の望遠ズームよりも明るく、前後をフワッとぼかせるのが魅力。ピント面の解像もバツグンで、メジロの目の周りの白い羽根までクッキリ解像している。

口径食をチェック
画面周辺でボケがレモンのように欠ける現象を “口径食” といい、絞れば徐々に改善するが、せっかくF2.8と明るいレンズなので、絞り開放で使わなきゃ損。というわけで、テレ端絞り開放ではどれくらいの口径食なのか、チェックするために撮影したカットだが、70-200mm F2.8としては平均的なレベル。ボケの縁取り感は少なめだ。

近接撮影力をチェック
河原に生えている雑草に夕陽が当たりキレイだったので、ワイド端でグッと寄って撮影。最短撮影距離はワイド端で38cmと、70-200mmズームとは思えないほど寄れるのが、このレンズの特徴の一つ。マルチフォーカス方式を採用しているだけあって、これほどの近接撮影でもピント面にニジミはなく、シャープな描写だ。

手ブレ補正をチェック
横浜大桟橋からみなとみらい方面の夜景を手持ち撮影。シンクロVRの効果を試すため、シャッタースピードを1/5秒まで落として撮影してみたが、焦点距離100mmならピクセル等倍でも手ブレなし。観光船の中の人影までしっかり判別できる。画面周辺のビルの赤い衝突防止灯もちゃんと点に写っている。

色収差をチェック (テレ端)
自転車のスポークなど金属の反射を撮ってみると、球面収差や軸上色収差の有無がよくわかる。軸上色収差があれば、前ボケの輪郭にマゼンタ、後ボケの輪郭にグリーンが浮くが、このレンズはそうした色づきはまったくなく、光っている部分ににじみやパープルフリンジもなし。これはテレ端開放だ。

色収差をチェック (ワイド端)
斜光線で椅子の影が面白かったので、軸上色収差のチェックを兼ねてワイド端で撮影したカット。家に帰ってから画像を確認してみると、小石舗装に反射した光が微ボケしていて、前ボケ、後ボケともに少し二線ボケ傾向が感じられる。ただ、反射面が曲面なので、なんらかのレンズ効果で微ボケがうるさくなってしまった可能性は高い。収差が少なく、高解像なレンズにありがちな現象だ。

※2026年3月19日発売の『CAPA』5月号には、さらに詳細なレビューを掲載します。