機材レポート

ニコン大三元の新・望遠ズーム「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II」実写チェック! ボケ描写は? 近接撮影力は?

2026年2月24日に発表された、ニコンの大口径望遠ズームレンズ「NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II」。F2.8通しのNIKKOR Zレンズ大三元のうち、標準ズームに続いて望遠ズームもII型に進化した。4月の発売に先がけ、伊達淳一カメラマンがその性能をいち早くチェック! 実写作例で描写力を検証する。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 実写チェック

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解像力とボケ味をチェック

寒桜の蜜を求めて飛び回るメジロ。この時期だけは警戒心が弱く、200mm程度の望遠でもそこそこアップで撮れる。F2.8と並の望遠ズームよりも明るく、前後をフワッとぼかせるのが魅力。ピント面の解像もバツグンで、メジロの目の周りの白い羽根までクッキリ解像している。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 実写チェック
ニコン Z5II NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II マニュアル露出 F2.8 1/5000 ISO1600秒 WB : 晴天 200mm域

口径食をチェック

画面周辺でボケがレモンのように欠ける現象を “口径食” といい、絞れば徐々に改善するが、せっかくF2.8と明るいレンズなので、絞り開放で使わなきゃ損。というわけで、テレ端絞り開放ではどれくらいの口径食なのか、チェックするために撮影したカットだが、70-200mm F2.8としては平均的なレベル。ボケの縁取り感は少なめだ。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 実写チェック
ニコン Z6III NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II シャッター優先オート 1/4000秒 F2.8 ISO900 WB : 晴天 200mm域

近接撮影力をチェック

河原に生えている雑草に夕陽が当たりキレイだったので、ワイド端でグッと寄って撮影。最短撮影距離はワイド端で38cmと、70-200mmズームとは思えないほど寄れるのが、このレンズの特徴の一つ。マルチフォーカス方式を採用しているだけあって、これほどの近接撮影でもピント面にニジミはなく、シャープな描写だ。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 実写チェック
ニコン Z8 NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 絞り優先オート F2.8 1/400秒 +0.7補正 ISO64 WB : 晴天 70mm域

手ブレ補正をチェック

横浜大桟橋からみなとみらい方面の夜景を手持ち撮影。シンクロVRの効果を試すため、シャッタースピードを1/5秒まで落として撮影してみたが、焦点距離100mmならピクセル等倍でも手ブレなし。観光船の中の人影までしっかり判別できる。画面周辺のビルの赤い衝突防止灯もちゃんと点に写っている。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 実写チェック
ニコン Z6III NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR シャッター優先オート 1/5秒 F2.8 ISO200 WB : 電球 100mm域

色収差をチェック (テレ端)

自転車のスポークなど金属の反射を撮ってみると、球面収差や軸上色収差の有無がよくわかる。軸上色収差があれば、前ボケの輪郭にマゼンタ、後ボケの輪郭にグリーンが浮くが、このレンズはそうした色づきはまったくなく、光っている部分ににじみやパープルフリンジもなし。これはテレ端開放だ。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 実写チェック
ニコン Z8 NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 絞り優先オート F2.8 1/2000秒 +1.0補正 ISO320 WB : 自然光オート 200mm域

色収差をチェック (ワイド端)

斜光線で椅子の影が面白かったので、軸上色収差のチェックを兼ねてワイド端で撮影したカット。家に帰ってから画像を確認してみると、小石舗装に反射した光が微ボケしていて、前ボケ、後ボケともに少し二線ボケ傾向が感じられる。ただ、反射面が曲面なので、なんらかのレンズ効果で微ボケがうるさくなってしまった可能性は高い。収差が少なく、高解像なレンズにありがちな現象だ。

NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 実写チェック
ニコン Z8 NIKKOR Z 70-200mm f/2.8 VR S II 絞り優先オート F2.8 1/5000秒 +0.3補正 ISO320 WB : 自然光オート 70mm域

 

※2026年3月19日発売の『CAPA』5月号には、さらに詳細なレビューを掲載します。