『CAPA』本誌連動企画として公開している、CAPAフォトコンテスト「学生の部」ピックアップ作品レビュー。今回は『CAPA』2026年5月号で惜しくも選外となった作品の中から、審査員の中西敏貴先生が目を留めた “気になる作品” をピックアップしてアドバイスします。さらなるレベルアップのためのヒントが満載です!
〈講評〉中西敏貴
夢灯 (6枚組)
石上結楓 (14歳 / 山口県光市)

光を捉えるのは写真の基本ですが、この作品群は理屈よりも先に感覚が反応しているように見えます。虫や動物が夜の光に敏感なように、人間の本能的な部分で光を求めていると言えばいいでしょうか。荒削りながら、この感覚を忘れずに無意識に光へ向かっていってほしい。夜のシーンで統一した構成も成功しています。
晩夏を見届けて
進司夏鈴 (16歳 / 神奈川県立横浜瀬谷高等学校 / 写真部)

画面構成が見事です。ヒマワリの影を真っ白な服に写し込むことで、写真の見え方が面白くなっています。顔は写っていませんが、この影が表情の代わりとなって語りかけてくるようです。無表情な写真は想像力を掻き立てますが、この作品にもその力があります。組写真でも見てみたいと思います。
鍋処の主
梅田航多 (16歳 / 神奈川県立川崎北高等学校)

こうした場面に出会うチャンスは、誰にでも平等にあります。しかし、その瞬間はあっという間に過ぎ去り、すぐに見慣れた日常に戻ってしまうものです。その刹那を切り取り、過去の一瞬として閉じ込める「写真の面白さ」が凝縮されています。この視点を忘れず、常にカメラを持って暮らしてみてください。
※CAPAフォトコンテストの入賞作品と講評は『CAPA』2026年5月号をご覧ください。