十勝岳温泉は北海道一高所にある温泉郷だ。標高1300メートルほどだが、植生は本州の2300メートル級の高山のものに近い。真冬でも車で行けるが、樹氷群を気楽に見られる。6月に咲く日本で最終の桜の花は新緑と一緒に見られる。紅葉に限らず、いつ行っても日常では見られない雄大な景色に胸躍る場所だ。9月、十勝岳温泉凌雲閣の目の前は、山々が衝立のように迫ってくる大パノラマだ。四季を通じて気候的に厳しい場所だが、そのことが季節のメリハリを明確にし、鮮やかな風景を見せてくれる。特に紅葉は素晴らしく、ダケカンバの黄色とナナカマドの鮮烈な赤が目を見張る。(高橋真澄)
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