2016年7月1日(金)、世界初の中判ミラーレスカメラ「ハッセルブラッド X1D」の発表会が開催された。
これが「ハッセルブラッド X1D」。同時発売予定の交換レンズ「XCD 3,5/45mm」を装着して展示されていた。発売は2016年9月初旬、価格はオープンで、市場予想価格は1,028,000円(税別)。
会場は、東京・原宿のハッセルブラッド・ジャパン。
モニターに映っているのは、ハッセルブラッドカメラの生みの親であるフリッツ・ヴィクター・ハッセルブラッド。バイクを走らせながら撮影を楽しんでいた彼は、機材が大きく、重く、使いにくいのが悩みの種だった。それを解決するために考えられたカメラが、名機・ハッセルブラッドだ。
それから75年。いまハッセルブラッドは、そのコンセプトを踏襲し、中判デジタルカメラ初のミラーレスカメラ「ハッセルブラッド X1D」を生み出した。
一般的なデジタル一眼レフカメラ(右)との大きさ比較。X1Dは、コンパクトながら5000万画素の大型CMOSセンサーを採用している。センサーサイズは32.9×43.8mm。
軽快な中判カメラとして人気があったフィルム時代のハッセルブラッド(左)と比較しても、このとおり。正面からの大きさにはあまり差がないが、とにかく薄くて持ちやすい。
ボディの重さは、バッテリー込みで725g。MacBook Air(13インチ)の約半分程度だ。
ハッセルブラッドアンバサダーの写真家、アルフィー・グッドリッチさん。この作品は、軽快なX1Dの特性を生かして片手の手持ちで撮影したそうだ。
236万ドットの電子ビューファインダーは非常に見やすく、ファインダーから目を離すことなく設定変更ができる。グリッド表示も可能。
交換レンズは、40mmF3.5の「XCD 3,5/45mm」(税別 248,000円)と90mmF3.2の「XCD 3,2/90mm」(税別 298,000円)の2本を2016年9月初旬に同時発売予定。さらに、2016年9月20日(火)~25日(日)にドイツで開催される「フォトキナ2016」では、30mmも発表するそうだ。
ハッセルブラッドHシステムのレンズ全12本が、アダプターを介してX1Dでも活用できる。
こちらは「XCD 3,5/45mm」。
レンズマウントは、メカ連動のない完全電子マウント。
カメラ本体にシャッターは搭載しておらず、レンズシャッター式。ISO感度はISO 100〜25600をカバーする。
XCDレンズ装着時のシャッタースピードは、1/2000秒〜60分と広範囲。ストロボと全速同調する。
デュアルSDカードスロットを搭載。GPS機能やWi-Fi機能も内蔵している。
USB3.0 Type-Cコネクタ、ミニHDMI、オーディオ入力/出力端子を備える。
背面液晶モニターは、スワイプ、ピンチイン/ピンチアウトなど、スマートフォン感覚でタッチ操作が可能。
ダイヤルで選択することもできる。
「ハッセルブラッド X1D」は、ハッセルブラッドの自社開発・自社設計・自社生産で、熟練職人のハンドメイドによって生産されるとのこと。発売日は2016年9月初旬予定。2016年7月6日(水)より予約を受け付け、受付順に出荷する。
〈取材〉加賀和哉