機動力と画質に定評のあるキヤノンの「EF70-200mm F4L」が約11年半ぶりにリニューアル。5段分の手ブレ補正など、大幅にスペックアップした「EF70-200mm F4L IS II USM」が2018年6月28日に発売される。希望小売価格は185,000円(税別)。
キヤノンは、ズーム全域で開放F値が一定の望遠ズームレンズ「EF70-200mm」2本をリニューアル。この「EF70-200mm F4L IS II USM」は、2006年11月に発売された「EF70-200mm F4L IS USM」の実に約11年半ぶりとなる後継機種だ。開放F2.8の「EF70-200mm F2.8L IS III USM」も発売する。
■従来機種の高画質を継承しつつ進化
レンズ構成は、蛍石レンズ1枚、UDレンズ2枚などの特殊光学材料を含む15群20枚。従来機種のレンズ構成を維持しつつ、最短撮影距離が従来の1.2mから1.0mに短縮されている。最大撮影倍率は従来の0.21倍から0.27倍にアップした。コーティングの最適化により、フレアやゴーストもさらに低減する。
マウント部、スイッチパネル、フォーカスリング、ズームリングには防塵・防滴構造を採用。レンズ最前面と最後面には、油や水滴が付着しにくいフッ素コーティングを新たに施している。
■EFレンズ初の手ブレ補正5段
EFレンズとして初めて、シャッタースピード換算で5段分の手ブレ補正を実現。手ブレ補正モードは、静止した被写体の撮影に適した「ISモード1」、流し撮りに適した「ISモード2」に加え、スポーツなど激しく動く被写体に対応する「ISモード3」を搭載。「ISモード3」では、シャッターボタン半押し時は手ブレ補正を行わず、露光中のみ手ブレ補正が作動する。
別売りの三脚座装着時。同時に発表された「EF70-200mm F2.8L IS III USM」とともに、白塗装の色味など外観デザインに若干の変更が加えられている。
主な仕様
マウント キヤノンFEマウント
焦点距離 70〜200mm
開放絞り F4
最小絞り F32
レンズ構成 15群20枚(蛍石レンズ1枚、UDレンズ2枚)
画角(水平/垂直/対角線) 29°~10°/ 19°30’~7°/ 34°~12°
絞り羽根枚数 9枚(円形絞り)
最短撮影距離 1.0m(ズーム全域)
最大撮影倍率 0.27倍(200mm時)
フィルター径 φ72mm
サイズ(最大径×長さ) φ80×176mm
質量 約780g
付属品 レンズフード ET-78B、レンズキャップ E-72 II、レンズダストキャップ E、レンズポーチ LP1224