ライカのミラーレスカメラ「ライカSL」とLEDライトを使った撮影セミナーが、2018年7月27日(金)に東京都渋谷区のスタジオエビスで開催された。フルサイズCMOSセンサーを搭載したライカSLと、定常光照明として扱いやすいLEDを使った撮影とはどんなものなのか、セミナーの様子を写真で紹介しよう。
▲セミナーを主催したのは、プロ機材のレンタルや販売を行うプロ写真家御用達のショップ「ライトアップ」。カメラだけでなく、撮影に必要なさまざまなアクセサリーやパソコン、照明機材などのレンタルができる。
▲撮影セミナーの講師は、女性誌のビューティーページなどで活躍する高橋ヒデキさん。普段からLED照明でライカSLを使い、スチル撮影だけでなく動画撮影も行なっているという。セミナーでは普段から撮影の合間に撮っているというスナップムービーの撮影も実演してみせてくれた。
▲丸型のLEDライト「Fotodiox」を使った撮影のデモ。写真撮影と同時に動画撮影を依頼されることもあるため、定常光での撮影を検討するようになったという高橋さん。キノフロ、HMI、蛍光灯などさまざまな光源を試してきた。ライカSLは、ISO800〜1600がもっともいい描写をすることや、写真撮影用のLEDは色再現性がよく、発熱も抑えられ、寿命も長いことなどから、LEDを使うようになったのだという。
▲ARRIのLEDライト「SkyPanel」を使ったセットを解説する高橋さん。LEDライトの光は直進性が高いため、ディフューザー越しに光を当てて使う。右手の白いボードはレフ板。
▲LED照明での撮影はストロボとは違い、ファインダーで光の状態を確認できるため、モデルとカメラマンの位置が変わってもそのまま撮影を続けられるのがメリットだ。
▲SkyPanelは色温度が2800〜10000Kの範囲で変えられる。色温度を下げて夕方の光を作り、さらに2枚のディフューザーの隙間から漏れる光でシーンを演出した。カメラの上に付けているのはモニター付きレコーダー。外付けのSSDにデータを記録できる外部モニターで、高橋さん愛用の撮影アイテムの一つ。
▲LED基本セミナーの講師は、各種ライティングなどの講師として活躍する玉内公一さん。LEDの光源の特性や写真用LEDライトの特徴などをわかりやすく解説してくれた。
▲ライトアップがレンタル・販売している各種LEDライトのリスト。競馬の出走表のように、それぞれのLEDの特徴をわかりやすくまとめた資料が用意されていた。
▲会場のスタジオでは、協賛メーカーのデモも行われ、ライカSLと各種レンズを自由に試すことができた。ライカSLはミラーレスでフルサイズ、しかも4K動画が撮影できるとあって、来場者の関心はかなり高かった。
▲SkyPanelのS-60C。本体の背面に操作パネルがあるが、コントローラーを接続することで、手元で明るさや色温度、色相のコントロールが手元でできるようになる。LEDライトを高い位置にセットした時に便利だ。
▲ATOMOSのモニター付きレコーダー。HDMI、ピンコネクタを備えたSHOGUNシリーズとHDMIのみのNINJAシリーズをラインナップする。いずれもタッチパネルでの操作が可能だ。高橋さんが愛用しているのは、4K60Pの記録が可能な7インチの「NINJA INFERNO」。
▲普段あまり目にすることのないライツ社のシネレンズM0.8シリーズも展示されていた。77mmフィルターが装着できるようになっており、絞りやピントの駆動部はギヤ状になっている。これは35mm F1.4。
▲スタジオエビスの天井に設置されていたソフトボックスの中には、SkyPanelが組み込まれていた。
▲SkyPanelにはフィルターが組み込まれており、明るさや色温度だけでなく、色調を変えることも可能になっている。各種調整は、操作パネルのスライダーで行うことができるようになっているため、いちいちライトを上げ下げする必要はない。
▲今回のセミナーは、ライトアップが主催し、スタジオで開催されるということもあって、参加者は写真家やアシスタントが多かった。ライトアップでは、今後もさまざまなテーマの撮影セミナーを開催していく予定ということなので、興味のある人は問い合わせを。
■ライトアップ
TEL 03-3401-8504(9:30~19:00 土曜は17:00まで/日曜・祝日を除く)
〈写真・文〉柴田 誠