ライカカメラ本社のあるドイツ・ウェッツラーは、フランクフルトから約70kmのところにある。フォトキナ2018の開催地ケルンからフランクフルトに向かうのにはちょっと遠回りになるが、レンタカーでの移動だったので、フォトキナ取材のついでに立ち寄ってみることにした。目的は、ライカカメラ本社「ライツパーク」内にこの春ニューオープンした「arcona LIVING ERNST LEITZ HOTEL」だ。
ライツパークに到着したのは陽が傾きかけたころ。エントランスにはホテルのロゴを記したベントレーが鎮座していた。
ゆったりしたロビー。左手にはリビングルームと名付けられたリラクゼーションルームがあって、宿泊者同士の交流もできるくつろぎの空間となっている。その向こうはレストランだ。
気になる室内はこんな感じ。宿泊したのはキッチン付きのアパートメントというグレードの部屋。シンプルな内装で、それぞれの部屋にはライカのカメラで撮影された作品が展示されている。
ベッドルームの壁紙はライカの図面をパターン化したようなものだった。ライカファンならこの壁紙だけでも充分楽しめる!?
機能美に徹した感のあるホテルのフロアはいかにもドイツらしい。研修やイベントの際の宿泊施設としても利用されるようだ。
館内の案内板の文字もライカカメラに使われている特徴のあるもの。こんなところにもライカらしいこだわりがある。
ビュッフェスタイルの朝食。ドイツらしくハムやチーズのバリエーションが豊富でおいしかった。先客は年配の夫婦が数組。ライカを片手に朝食を楽しんでいた。
道路を挟んだ向こうには、ライカ本社のビルがある。左手にあるのはカフェ。この辺りの景観は、数年前に訪れた時とあまり変わっていない。
夕暮れ時にはライカのビルをバックに自慢の愛車を撮影する姿も見られた。クルマ好きには格好のロケーションなのだろう。ライツパークの名にふさわしい、気軽に訪問できるパークといった感じだ。
週末で営業していなかったライカ本社だが、ロビーの展示は見学することができた。
ロビーの奥には、歴代のライカカメラ、双眼鏡や各種アクセサリーなどが展示されている。平日なら工場も見学できるのだがこの日はお休み。
ホテルに隣接するギャラリー「Leica Welt(ライカワールド)」。右上にビューファインダーのような明かり取りが設けられているユニークな建物だ。ライカカメラ誕生100周年記念写真展「Eyes wide open! 100 years of Leica photography」が開催中だった。
「arcona LIVING ERNST LEITZ HOTEL」は、公式WEBサイトから直接予約することができる。気になっている人はこちらから。
https://wetzlar.arcona.de/ (英語・ドイツ語)
〈写真・文〉柴田 誠