キヤノンは、光学65倍ズームレンズと最新の映像エンジンDIGIC 8を搭載したコンパクトデジタルカメラの高倍率モデル「PowerShot SX70 HS」を2018年12月下旬に発売する。価格はオープンで、キヤノンオンラインショップ直販価格は62,500円(税別)。
■21〜1365mm相当をカバー、レンズ先端0cmのマクロ撮影も可能
「PowerShot SX70 HS」は、「PowerShot SX60 HS」(2014年10月発売)の後継モデル。広角21mmから超望遠1365mm相当(35mm判換算)までをカバーする光学65倍ズームレンズを搭載し、広角端でレンズ先端0cmまで近づけるマクロ撮影にも対応する。また、デジタルズームを進化させた「プログレッシブファインズーム」機能を搭載。光学ズームレンズの望遠端の2倍にあたる約2730mm相当でも画像の粗さを目立たせずに高倍率の撮影を行うことが可能となっている。
■最大5段分の手ブレ補正
イメージセンサーは、有効画素数最大約2,030万画素CMOSセンサーを採用する。最新の映像エンジン DIGIC 8の搭載により、AF・AE(自動露出制御)連動で最高約5.7コマ/秒、AF・AE固定で最高約10.0コマ/秒の高速連写を実現する。さらに、高精度にブレを除去する「デュアルセンシング IS」を採用。従来のジャイロセンサーによる処理に加え、撮像センサーの画像情報から画像のブレ量を判断し、ブレを抑制する新アルゴリズムにより、静止画撮影時に5段分の光学手ブレ補正効果を実現する。
■4K動画からの静止画切り出しが可能
4K(30P/25P)動画撮影が可能となっており、撮影した4K動画からカメラ操作のみで任意の1フレームを約830万画素(3840×2160)のJPEG画像として保存する「4Kフレーム切り出し」機能を搭載。また、一定間隔で撮影した画像を自動でつなぎ合わせ、長時間の変化をコマ送りのような動画で短時間にまとめる「4Kタイムラプス動画」機能も搭載されている。
■ファインダーとライブビューの表示を自動切替
ファインダーは、約236万ドットの有機ELパネルを採用した0.39型の高精細電子ビューファインダー(EVF)で、光学技術を結集した接眼レンズを採用することで、約100%の高い視野率と周辺部に至るまでの高い解像感を達成する。接眼部には「アイセンサー」を新たに備え、ファインダー表示とライブビュー表示を自動で切り替えることが可能となっている。液晶モニターは約92万ドットの3.0型バリアングル液晶モニターで、メニュー画面はEOS風のUIが採用されている。
■撮影のたびにスマホへ画像を自動送信
Wi-Fiに加え、Bluetoothでの接続に対応する。スマートフォンなどの携帯端末と自動接続が可能。撮影と同時にスマートフォンへ画像を自動送信できる新機能「スマートフォンへの撮影時画像送信」を搭載している。
■最新RAWフォーマットでデータを軽量化
最新のRAWフォーマット「.CR3」をコンパクトデジタルカメラとして初めて採用し、データ容量の軽量化を実現した画像タイプ「C-RAW」が追加されている。
■PowerShot SX70 HS 主な仕様
有効画素数 約2030万画素
撮像素子 1/2.3型高感度CMOSセンサー(裏面照射型)
レンズ [焦点距離]3.8〜247.0mm(35mm判換算 21〜1365mm相当) [開放F値]F3.4〜6.5 [光学ズーム倍率]65倍 [最短撮影距離]0cm [レンズ構成]11群15枚(両面非球面レンズ1枚、UDレンズ3枚)
ISO感度 ISO 100〜3200
シャッター速度 15~1/2000秒
画像モニター 3.0型 約92.2万ドット TFTカラー液晶モニター(バリアングルタイプ)
記録媒体 SD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I対応)
サイズ(幅×高さ×奥行き) 127.1×90.9×116.6mm
質量 約574g(本体のみ)/約610g(バッテリー、メモリーカードを含む)
付属品 ネックストラップ NS-DC11、レンズキャップ、バッテリーパック LP-E12、バッテリーチャージャー LC-E12 ほか
〈文〉柴田 誠