千葉の幕張メッセで、2018年11月14日(水)〜16日(金)に開催された「Inter BEE 2018(国際放送機器展)」。音と映像と通信のプロフェッショナル展ということで、コンテンツビジネスにかかわる最新のイノベーションが国内外から一堂に会するプロ向けの国際展示会だが、カメラ関連のメーカーも数多く出展していた。そんな会場から、アマチュアにもオススメの注目アイテムをピックアップして紹介しよう。
【ナックイメージテクノロジー】ビンテージレンズの描写が最新カメラで楽しめるレンズ2本
映像関連の機器は高額ということもあって、レンタルされることが多い。ナックイメージテクノロジーでは、「nac Rental(ナックレンタル)」というサービスを展開している。
オリジナルレンズ「SAKURA」は、既存レンズのコーティングを剥がした単焦点レンズシリーズだ。高いシャープネスを維持しつつも、ハイライト部のフレアが満開の桜のようにやわらかい印象的な描写をすることから「SAKURA」と名付けられている。映画やCM撮影に人気のあるレンズなのだという。
14〜135mmまでの単焦点レンズ11本がラインナップされているが、多くのレンズの中から見分けられるように、マウント部の桜色のリングが目印になっている。
ブースには分解モデルも展示されていた。参考のレンタル価格は26,000円/日(14mmは34,000円/日、税別)。
参考展示されていたのは、映画用のアナモフィックレンズのような描写をする単焦点レンズ「CAT’S EYE」。アナモフィックレンズとは、画面の横方向を1/2に圧縮して結像し、映写時に2倍に戻すことで横長(2.39:1)のシネマスコープ映像を得るための特殊なレンズのこと。
「CAT’S EYE」では、楕円形の独特なボケや光源から筋状に伸びるストリークフレアを得るために、猫の目のような楕円形の絞り板を入れてある。これによって60〜70年代のビンテージレンズの描写をフルサイズのカメラで得ることができる。しかもアナモフィックレンズではないため、多くのカメラに対応するというのも大きな魅力。こちらは目印にオレンジ色のリングが施されている。25 / 35 / 50 / 85mmをラインナップし、参考のレンタル価格は6,000円/日(税別)。
〈写真・文〉柴田 誠