千葉の幕張メッセで、2018年11月14日(水)〜16日(金)に開催された「Inter BEE 2018(国際放送機器展)」。音と映像と通信のプロフェッショナル展ということで、コンテンツビジネスにかかわる最新のイノベーションが国内外から一堂に会するプロ向けの国際展示会だが、カメラ関連のメーカーも数多く出展していた。会場で見つけた、アマチュアにもオススメの注目アイテムをピックアップして紹介しよう。
【ニコンシステム】ニコンが開発!映像のノイズチェックができるコンテンツ品質検査装置「VQ-BB25」
ニコンシステムブースの奥でデモンストレーションされていたのは、ニコンシステムが開発したコンテンツ品質検査装置「VQ-BB25」。なにやら難しげな名前の機械だが、要するにビデオテープのノイズを検出するための装置だ。
テープのノイズは機械の故障ではないため、エラーとして表示させることができないし、ゴミやホコリによるものだと再現するのも難しい。そのため、これまでは人が目視でチェックする必要があった。こうしたノイズチェックを自動検出してログを記録できるようにしたものが「VQ-BB25」だ。
納品時のチェックという需要はもちろんあるが、最近はデータ化されていることもあって、テープの利用は減少傾向にある。ところが、アーカイブされた古いテープの一部を再利用して使うような場面は増えているそうで、その箇所がわかればコストも時間も大幅に減らせることから注目されているのだという。
こうしたチェックを行うための専用ソフトが、ファイルデータベース品質検査ソフト「VQ-FB20」(参考出品)。さまざまなテープノイズはもちろん、音声部分の無音やピークを超えた音量などもチェックすることができる。
ノイズチェックが目視で行われていたという事実も驚きだったが、こうした機器をニコンが開発していたというのも、ちょっとビックリ。いずれ何らかの形でニコンのRAW現像ソフト「Capture NX-D」にも応用されるのかなというのは考え過ぎかな?
〈写真・文〉柴田 誠