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オリンパス最強ミラーレス「OM-D E-M1X」に触ってきた!

オリンパスは、2019年1月24日(木)に都内で発表会を開催し、マイクロフォーサーズシステムのミラーレスカメラ「OLYMPUS OM-D E-M1X」を2019年2月22日(金)に発売することを発表した。ボディのみの価格はオープンで、オリンパスオンラインショップ直販価格は365,040円(税込)。

 

OLYMPUS OM-D E-M1X

 

「OLYMPUS OM-D E-M1X」は、縦位置グリップ一体構造を採用することで、安定したホールディングと高い操作性を実現するモデル。バッテリーを2個搭載することで長時間の撮影に対応するとともに、画像処理エンジン「TruePic VIII」を2基搭載し、世界最高約7.5段分の手ぶれ補正能力など新たな機能を備え、さまざまな性能アップを図っている。

OLYMPUS OM-D E-M1X
 

「OLYMPUS OM-D E-M1X」はOM-Dシリーズのプロフェッショナルモデル「OLYMPUS OM-D E-M1 Mark II」と並ぶ機種として位置付けられており、「E-M1 Mark II」の上位機種ではない。「E-M1 Mark II」は携帯性、撮影の軽快さを重視したモデル、これに対して「E-M1X」は撮影時のホールディング性、操作性を重視したモデルというかたちでそれぞれ特徴づけられている。

OLYMPUS OM-D E-M1X
 

縦位置グリップ一体構造により、ボディサイズが大きくなったことから背面やグリップ周りのボタン配置はゆったりとしている。1機能1ボタンにこだわったボタンレイアウトを採用し、ボタンの高さや形状も1つ1つ最適化することで、誤操作を防ぐよう配慮されている。背面液晶モニターは「E-M1 Mark II」と同じ3.0型の2軸可動式液晶。スペースに余裕があるなら、もう少し大きくして欲しかったところだ。

OLYMPUS OM-D E-M1X
 

縦位置グリップのボタン配置は通常のボタン配置と同等となっており、グリップは指がかりが深く、安定したホールディング性を実現する。

OLYMPUS OM-D E-M1X
 

会場には、普段は目にすることのできない開発当初からのボディのサンプルやアルミ製の筐体が展示されていた。

OLYMPUS OM-D E-M1X

OLYMPUS OM-D E-M1X

▲向かって左がグリップ形状の初期検討品、右が最終品
 

さらに進化した、防塵・防滴・耐低温構造となってるのも大きな特徴の一つ。従来(IPX1)よりもはるかに厳しい防滴試験を実施するなどして、より過酷な環境下でも安心して使用できる信頼性が確保されている。発表会ではシャワーを浴びせる防滴試験の様子が紹介された。

OLYMPUS OM-D E-M1X
 

リモートケーブル/マイク端子/ヘッドホン端子は、ケーブルを接続した状態でも防塵・防滴・耐低温性能を確保。SDカードスロットなどの各カバーには、防水コンパクトデジタルカメラToughシリーズでも採用しているラバー素材でシーリングが施され、天候に左右されずに、レインカバーを用いなくても撮影が可能となっている。カードスロットはダブルスロットとなっており、「TruePic VIII」を2基搭載したことで、ダブルスロットの両方でデータ転送速度に優れたUHS-II規格に対応している。

OLYMPUS OM-D E-M1X
 

バッテリーは、「E-M1 Mark II」から採用されたリチウムイオンバッテリー「BLH-1」を2つ挿入できるカートリッジタイプの装てんシステムを採用し、撮影可能枚数は約870枚を実現。

※BLH-1を2個使用、東芝SDXU-D032G使用時、IS ON、フラッシュ非装着、CIPA試験基準。CIPA試験基準をベースにしたオリンパス試験法による場合は約2580枚(低消費電力撮影モード時)。

サイドに引き出す構造になっており、一脚や三脚をつけたままでも容易にバッテリー交換ができる。また、USB PD(パワーデリバリー)規格に対応し、ボディ内に装てんした2個のBLH-1を最速約 2時間で充電することも可能となっている。USBで直接ボディに給電できるのは、便利な機能だ。

OLYMPUS OM-D E-M1X
 

撮像素子は、「E-M1 Mark II」と同じ有効約2037万画素のLive MOSセンサーを搭載。これに加えて高速画像処理エンジン「TruePic VIII」を2基搭載し、2037万のフル画素、RAW記録での60コマ/秒の高速連写(AF/AE固定連写)をはじめ、1stレリーズで記録を開始し、2ndレリーズ時点からさかのぼって最大35コマ記録できるプロキャプチャーモード、ディープラーニング技術を活用してアルゴリズムを開発したインテリジェント被写体認識AF、インテリジェント被写体認識AF、手持ちハイレゾショット、ライブNDといった新機能を実現する。「TruePic VIII」1基で対応できる機能に関しては、ファームアップで「E-M1 Mark II」に搭載することも検討していくとのことだった。
 

OLYMPUS OM-D E-M1X

「OLYMPUS OM-D E-M1X」は、写真家の信頼に応えるプロフェッショナルモデル。安定したホールディング性と世界最高約7.5段分の手ぶれ補正は、超望遠レンズを使うような撮影にも安心と高画質をもたらしてくれるだろう。
 

 

 
また発表会では、オリンパスが2019年10月12日に創立100周年を迎えること。それを記念して「OM-D E-M1 Mark II」シルバーモデルを全世界限定2000台で2月22日に発売することや、開発中のレンズ「M.ZUIKO DIGITAL ED 150-400mm F4.5 TC1.25x IS PRO」と「M.ZUIKO DIGITAL 2x Teleconverter MC-20」も発表され、モックアップが展示されていた。
 

■OLYMPUS OM-D E-M1X 主な仕様

有効画素数 約2037万画素
撮像素子 4/3型Live MOS センサー
マウント マイクロフォーサーズマウント
ISO感度 ISO LOW(約64相当、100相当)、ISO 200〜25600
シャッター速度 電子制御フォーカルプレーンシャッター時 1/8000~60秒、バルブ、タイム、ライブコンポジット
ファインダー 約236万ドット アイレベル式液晶ビューファインダー
画像モニター 3.0型 約104万ドット 2軸可動式液晶(静電容量方式タッチパネル)
記録媒体 SD/SDHC/SDXCメモリーカード(UHS-I/II対応)
サイズ(幅×高さ×奥行き) 144.4×146.8×75.4mm(突起部を除く)
質量 約849g(本体のみ)/約997g(バッテリー、メモリーカードを含む)
付属品 USBケーブル、ケーブルクリップ、ケーブルプロテクター、ショルダーストラップ、リチウムイオン充電池BLH-1(2個)、リチウムイオン電池充電器BCH-1(2個)ほか
 

 
〈文〉柴田 誠