動物写真家の岩合光昭さんが初めてメガホンを取った映画『ねことじいちゃん』が、2019年2月22日(金)より全国ロードショーされる。ストーリーもさることながら、猫たちがどんな演技を見せてくれるのか、岩合さんが映像の中で彼らのどんな魅力を引き出しているのか、見どころはいっぱいだ。
ロケ地は愛知県の佐久島。一周12kmほどの小さな島に227人(2018年12月現在)が暮らす。穏やかな海と豊かな自然に囲まれた、この映画にぴったりの場所だ。
主人公は妻に先立たれ、猫と二人暮らしの70歳の大吉さん(立川志の輔)。長く付き合いのある村の人たちと、ちょっとした諍いはあるが、平穏な日々が続いていく。そんな人々のドラマと並行して、猫たちの姿でも日常の幸せやちょっとした出会い、そして退屈さを見せていく。
100匹以上から選ばれたタマ役、ベーコンの存在感と演技もさることながら、脇役の猫たちも良い味を出している。猫がこうしてくれるんじゃないか、これ以上は無理。そうしたことが岩合さんとアニマルコーディネーターの間では感覚的にわかっていて、阿吽の呼吸で連携が取れたそうだ。
▲撮影風景
特別なものは何もないような島の日々に、代えがたい大切なものがある。大吉さんとタマとともにそんな体験が共有できるはずだ。
■映画『ねことじいちゃん』
公開日:2018年2月22日(金)
配給:クロックワークス
監督:岩合光昭
原作:ねこまき(ミューズワーク)著『ねことじいちゃん』(KADOKAWA 刊)
出演:立川志の輔、柴咲コウ、小林 薫、田中裕子、柄本 佑、銀粉蝶、山中 崇、葉山奨之、ベーコン ほか
〈文〉市井康延