富士フイルムが、写真クラウドサービス「FUJIFILM PhotoBank(フォトバンク)をスタートする。iOS/Androidスマートフォンアプリは2019年春から、Webサービスは2019年夏からの開始が予定されている。
「フォトバンク」は、ユーザーが保有するあらゆる写真を一元的に管理・整理するクラウドサービス。写真は、いつでもどこでもスマートフォンで簡単に閲覧でき、家族や友人とも簡単に共有することができる。
■デジタル写真もアナログ写真も
スマホやデジカメで撮影した画像だけではなく、アナログ写真も保存が可能。フィルムや写真プリントなどは、フォトバンク内の「写真スキャンサービス」でデジタルデータに変換することができる。
データは、厳重なセキュリティシステムで管理され、ネット環境から物理的に独立した磁気テープでバックアップもとるため、大切な写真がしっかり守られる。
■AIを活用して大量の写真もスッキリと
保管されたユーザーの写真には、富士フイルム独自のAIが自動的に被写体やシーンを解析してキーワードとなるタグを付与。ユーザーは、写真に付けられたタグを使って検索することで、簡単に目的の写真を探すことができる。
また、AIがシーンやイベントを認識し、「誕生日」「入学式」「キャンプ」など、シーンごとにまとめたアルバムを自動的に作成するなど、簡単に思い出を振り返ることができる。ピントがずれた写真を非表示にしたり、類似写真をまとめて1枚に表示したりするなど、大量の写真をすっきりと見やすく整理・閲覧することも可能だ。
AIがシーンを解析する技術は、富士フイルムが長年にわたって写真プリントサービスを提供する中で、人々が残したいと考える写真とはどのようなものなのを分析してきた経験やノウハウに基づいて開発されたものだという。
■写真を共有している相手が一目でわかる
特定のメンバーだけで写真を共有したいというニーズに応え、指定したフォトバンクの会員同士で写真を共有できる機能を搭載。共有したいメンバーをグループとして登録することができ、グループごとの参加メンバーが一目で分かるようなデザインになっている。
■オンライン写真展やネットプリントサービスも順次拡充
今後は、ユーザーがお気に入りの写真を「作品」として投稿できるオンライン写真展の開催や、ネットプリントサービス「Prints & Gifts」で簡単にプリントやフォトブックの注文ができるようにするなど、写真の楽しみ方を広げるサービスが順次拡充されていく予定だ。
■写真を解析してAIが製品やサービスを提案
2020年初頭には、ユーザーがフォトバンクに参加する企業の製品やサービスを購入できる「マーケットプレイス」もオープン予定。AIが、預けられた写真データからユーザーの嗜好に合った製品やサービスを推測し、自動的に提案。興味関心に沿ったものを簡単に見つけて購入することができる。例えば、孫の写真をたくさん保管しているユーザーには、3世代で楽しめる旅行を提案したり、絵本を紹介したりするなど、ユーザーの興味関心に沿った製品やサービスが提案されるといった具合だ。
サービス利用料は5GBのフリープランなら無料、25GBプランなら190円、以降容量によって変わる。スキャンサービスは別途となる。利用には富士フイルムネットプリントサービスFotonomaの無料会員登録が必要。
■FUJIFILM PhotoBank 概要
サービス開始日
iOS/Androidスマートフォンアプリ:2019年春
WEBサービス:2019年夏
マーケットプレイス:2020年初頭
利用料
フリープラン(5GB)無料
25GBプラン(25GB)190円/月
50GBプラン(50GB)380円/月
100GBプラン(100GB)750円/月
以降50GB毎 +370円/月
※写真プリントなどをデジタルデータに変換するスキャンサービスは別途料金が発生する。
対応デバイス
iOS/Androidスマートフォンアプリ
WEBサービス
※富士フイルムネットプリントサービスFotonomaへの無料会員登録が必要。
〈文〉佐藤陽子